スタローン、『ロッキー4』撮影中に死にかけたエピソードが壮絶! 「集中治療室に4日間」「心臓が腫れ上がって心膜が損傷」!?
アメリカを代表するアクション俳優シルベスター・スタローンの出世作である『ロッキー』シリーズの第4弾『ロッキー4/炎の友情(以下、ロッキー4)』(1985)。そのディレクターズ・カット版『Rocky IV:Rocky Vs. Drago』が、アメリカ現地時間11月11日に一夜限りで劇場公開される。それに先駆け、シルベスターが、『ロッキー4』のボクシングシーン撮影中に死にかけたことを懐かしそうに語った。
シルベスターは現地時間10月31日、自身のアパレルブランドの公式YouTubeチャンネル「Sly Stallone Shop」に、「The Making of ROCKY VS.DRAGO by Sylvester Stallone」というタイトルの長編動画を投稿。『ロッキー4』を編集したというサンセット大通り沿いにあるビルの一室で、スクリーンに映るファイティングシーンを見ながら、実際のボクシングとの違いや作品の見どころを熱い口調で語った。
同作でシルベスター扮するロッキーが対戦した相手は、“人間核弾頭”の愛称を持つ俳優ドルフ・ラングレン演じるソ連のボクサー、イワン・ドラゴ。ドルフ自身が身長195cm体重111kgの空手有段者であり、イワンも殺人アンドロイドのような強烈なキャラクターで、作中では互いをボコボコにし合った。
今回の動画で、「ドルフと一緒に撮影した最初のシーンを覚えているか?」という質問を受けたシルベスターは、「最初に撮影したのは自分と彼の入場シーン。続いて選手紹介。ファイティングシーン。そこで自分はすさまじく負傷してしまって。カナダからカリフォルニアの集中治療室に飛んで、治療を受けたんだ。4日間もね」と回想。
「ドルフのパンチで、体の中が粉々になったんだ。撮影時は何も感じなかったんだけど、夜になる頃には心臓が腫れ上がってね。心膜が損傷してたんだけど、それは交通事故で運転手がハンドルに胸を強打した時にできるタイプの大けがなんだよね。それほど彼のパンチがすさまじかったってことなんだけどさ」
「血圧が260まで上がって、死ぬかもしれないって思われたんだよ。そろそろ天使がお迎えに来るんじゃないかって」
「緊急事態ってことで、次の瞬間には運ばれてたってわけ」
と、生死の境をさまよったことを明かした。
「でも、退院してすぐ現場に戻って、残りのファイトシーンを終わらせたんだ。クレイジーだろ?」と笑ったシルベスター。同シリーズでは監督を兼任していることもあり、半殺し状態にされたシーンも、「ボツにするなんてあり得ない」と迷わず採用し、オリジナル版本編に組み入れたとプロ意識を垣間見せた。そして、臨場感あふれるファイティングシーンはリアルな死闘だったからだと、満足そうにほほ笑んでいた。
シルベスターは2019年のカンヌ国際映画祭でもこのことについて語っており、ドルフに「オレをノックアウトしろ。躊躇せずに思いっきりパンチしてくれ」と頼んだから、集中治療室送りになったと明かしている。
アクション映画にはけががつきものだが、シルベスターは還暦を越えて撮影に望んだ『エクスペンダブルズ』シリーズの第1作(10)でも、WWEの元人気プロレスラー、スティーブ・オースチンとの格闘シーンでパンチをまともに食らい、首を骨折。病院に搬送され、手術を受けるハメになったと、笑いながら語っている。