ジャニーズラップ勉強部屋

嵐・櫻井翔と「声の出し方が似てる」、“サクラップの申し子”Sexy Zone・菊池風磨のラップスキルをプロが分析

2021/10/31 16:00
マチーデフ(アーティスト)

 各グループにラップ担当のメンバーが1~2人いるなど、近年のジャニーズ楽曲において“なくてはならないもの”といえるラップ。そんなジャニーズタレントによるラップパートを、プロが解説するシリーズ「ジャニーズラップ勉強部屋」。

 今回は、Sexy Zoneの菊池風磨をピックアップ! 幼少期から嵐に心酔しているという菊池は、ジャニーズに本格的なラップを持ち込んだといわれる櫻井翔の“サクラップ”をリスペクトしていることでも有名。昨年11月リリースのSexy Zone楽曲「NOT FOUND」では、櫻井同様に自らラップ詞を手がけ、そのドラマチックなワードセンスが話題となった。

 そんな「NOT FOUND」のラップパートを、音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』の作詞なども手掛けるラッパーのマチーデフ氏に解説してもらった。

韻の踏み方や声の出し方が「櫻井さんと似てる」

 この曲に限ったことなのかもしれませんが、菊池さんのラップは櫻井さんのラップに近いものを感じました。では、「NOT FOUND」 の歌詞を見ていきましょう。


Sexy Zone「NOT FOUND」 作詞=渡辺拓也/金井政人(BIGMAMA)、菊池風磨(RAP詞) 作曲=加藤冴人

以下、今回解説するラップ部分の歌詞

「もういいかい?」から何年経って
error codeは404
ネオンに照らされてた子ども
彼は誰時に告ぐ「おかえり」を
I’m on my way…
漂う未知の上 一縷の望みすらも疑心暗鬼で
起死回生狙う臆病な目
鏡に吐き出す “just awake”
what I wanna do… 笑われることも慣れてる
パラレル? 変わらず 時は過ぎてく
haters gonna hate
まだその先へ
聞け 我らが轟かす name

 まず、声の出し方が櫻井さんと似てるのと、韻の踏み方が櫻井さんと同様にテクニカルだなと。たとえば「疑心暗鬼で」と「起死回生」の踏み方とか。「疑心暗鬼」を「ぎしあきで」に近いリズムで歌い、「きしかいせい」のリズムと揃え、母音「i,i,a,i,e」で踏んでいます。こういう踏み方は個人的にも好きですね。

 あと、四文字熟語ってそれだけでリズムになっているものが多いので、実はラップと相性が良くて。それを知ってか知らずか、菊池さんがこのように歌詞に採用しているのは、やっぱり言葉のリズムに敏感だからなんでしょうね。

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