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SixTONES・田中樹は聞き手を飽きさせない“フロウ巧者”!? 「ジャニーズNo.1」と言われるラップスキルをプロが解説!
2021/10/17 16:00
続く2~3小節目は、緩急というよりは、倍のリズムを基本にラップならではの疾走感を出している部分。ここで特筆すべきなのは、要所要所で一瞬、裏声を使っているという点。具体的には「退きな」の“な”、「黙って」の“ま”なのですが、このように地声の中に一瞬だけ裏声を混ぜると、そこの音が際立って独特のノリが生まれます。
“な”と“ま”、それぞれが母音で言うと「a」の音で共通しているし、どちらも直後に休符があるというのも良いですね。“な”と“ま”が強調され、たった一音でも長い文字列で韻を踏むのと同等レベルの気持ち良さが生まれています。ちなみに、この裏声を一瞬入れる技はCreepy NutsのR-指定さんもよく使う技ですね。真似してみるとわかると思うのですが、かなりテクニックが必要な技です。
ラスト1小節の「当ても無く」「ただ吹かす」は三連符のリズム。ここでまた少し変化をつけています。さらに「Round & Round」は再び緩急で言う“緩”の刻み方に戻して、ゆったりフロウ。次のメロディーパートにスムーズに繋がるようラップしています。この4小節(倍でとれば8小節)の中に、これだけ聴き手を飽きさせない工夫や仕掛けを盛り込める田中さんは、まさに“フロウ巧者”だなと思います。
※次回は「Sexy Zone・菊池風磨」編を10月31日に更新予定!
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最終更新:2021/10/18 09:02