コラム
となりの脱会くん
「スピリチュアル大喜利」開幕に困惑! 元2世が語る、カルト宗教信者に「説教された思い出」
2021/10/27 18:30
「『カルト』と呼ばれる新興宗教の信者である両親の元に生まれた私は、子どもの頃からずっと(うさんくせぇ……)と思ってきた」――「脱会くん」ことライター・DJ2世がつづる、みんなに知ってもらいたい、2世信者だった私の日常と本音。
スピリチュアルな人々には、スピリチュアルな理論が存在する。
2世信者という境遇で生まれてきた我々は、周りの大人たちのその独特な理論にどう対峙してきたのか。今回は、そんな2世信者ならではの不思議な体験を紹介する
高校生の頃の変な思い出……仲良し3人組、おじさんに呼び出される
これは私が高校生の頃、親が信仰していた宗教のイベントで起こった出来事である。私は当時よくつるんでいた、信仰心薄めの友達2人と一緒にいた。
登場人物は、以下の通りだ。
宗教イベントなので、もちろんお祈り的なことをする時間があるのだが、我々3人組はダラダラしているので、意図的ではないものの、席に着くのがほんの数秒遅れてしまった。会場内はざわざわしていたので、目立った行動ではなかったが、そこに目を光らせていたのが、このZさんというお時さんである。
このZさんは教団の関係者で、一見すると優しそうだが、その半面、熱血漢なところがあり、謎の正義感が働くと、すぐに若者を呼び出す面倒くさい奴である。スピリチュアルな上に熱血漢。信仰心のない2世信者にとっては、最悪なタイプの大人である。
祈りの時間が終わった後、ZさんがBくんに、「これから、会議室に来るように」と耳打ちしてきた。ほんの少し遅れただけなのに……。本当に面倒くさい。しかし、ここで無視するともっと面倒くさくなりそうだと思い、3人でZさんの悪口を言いながら会議室に向かった。