海外
「ありのままの自分」を解放しよう

70代のオールヌード、たるんだおなか……リアルな体形を堂々披露! “ボディ・ポジティブ”なセレブ5人の言葉と姿

2021/09/08 20:10
堀川樹里(ライター)

 近年まで、米ショービズ界では、細い体で、肌の色は明るく、シワもシミもない若々しい外見が「美の基準」とされていた。一般層もそれに従い、やせれば、若返れば、恋愛も仕事もうまくいくと多くの人が信じていたのだ。

 SNSがはやり始めた当初も、モデル体形の女性がインフルエンサーとしてもてはやされていた。しかし、オバマ政権の誕生や、あらゆるマイノリティを支援するレディー・ガガらセレブの登場など多様性を求める時代が到来すると、「美の基準」が疑問視されるように。その流れで、「どんな体形、どんな外見でも美しい」という「ボディ・ポジティブ」の考え方が認知されるように。

 影響力の強いセレブたちも、従来の「美の基準」に当てはまらない「ありのままの自分」を受け入れ、自信に満ちあふれた姿をSNSに積極的に投稿することで、ロールモデルとなっている。今回はそんな、「ボディ・ポジティブ」なセレブたちを紹介したい。

リゾ(33)

 いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの女性アーティスト・リゾ。肉感的なボディを持つ彼女は、さまざまな角度から撮影した無修正のオールヌードを度々SNSに投稿し、ボディ・ポジティブの代名詞のようにたたえられている。

 しかし、昨年米誌「VOGUE」のインタビューでは、SNSで「#bodypositive」のハッシュタグ付き投稿を見ると、やせている人が多いと指摘し、「いいのよ。みんなに参加してもらいたかったから。でも、このムーブメントで恩恵を受けるべき子が受けられなくなるのは嫌だわ」とぽつり。最近では、「『背中にお肉があって、おなかが前にたるんでいて、太ももが離れているどころか重なっちゃっているような女子。肉割れがあるような女子』が無視されているように感じる」との見解を示した。

 今年に入ってからも「このムーブメントでは、太っている人たちが損な役割を被っている」「(嘲笑的な)ミームになったり、辱めを受けるのは太っている子たちだわ」と批判。「ボディ・ポジティブ」が正しく広まってほしいという切実な願いを語った。

ジョナ・ヒル(37)

 俳優のジョナ・ヒルは、『40歳の童貞男』(05)などのコメディ映画で頭角を現し、『マネーボール』(11)や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど、順調にキャリアを重ねている。彼は長年、太めであることがコンプレックスだと公言していて、11年には、シリアスな役も演じられると証明するため、大幅減量に成功したこともあった。

 今年2月、彼がサーフィンを楽しんでいる姿をパパラッチされた。中には、ボディスーツを脱いで半裸になったときの写真もあり、ジョナは自身のインスタグラムでこのカットを紹介し、「30代半ばまでプールでシャツを脱げなかった。家族や友人の前でもね。マスコミに何年も体形についてバカにされたから、子どもの頃よりも自信をなくしてしまって、ますます脱げなくなっていたんだ」と明かした。

 37歳にして自分を受け入れ、世間の目が気にならなくなったとし、「プールでシャツを脱げない子どもたちへ。君は素晴らしいし、最高だし、完璧なんだよ。だから楽しんでほしい」と呼びかけた。

 ジョナは、8月にボディグローブというブランドのロゴに「BODY LOVE」という文字を入れたタトゥーをお披露目。「腹筋が割れたマッチョな体形じゃなくても大丈夫」と呼びかける、ボディ・ポジティブな男性セレブだと高く評価されている。

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