コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

眞子さまの結婚生活の行方は? エリート夫が愛人女性と“変死”……夫婦生活で不幸相次いだプリンセス

2021/09/04 22:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――わずか2年の間に、事件に2回も遭遇してしまった和子さん。その後はどうお暮らしになったのでしょう?

堀江 鷹司さんの死から4年目にあたる69年、「女性自身」(1月27日号/光文社)に和子さんのご学友だった久松純子さんという方が、和子さんのインタビュー記事を寄稿なさっていますね。ちょうど、鷹司さんが亡くなった時期に発売の号を狙って記事が掲載されています。

 これによると、「つらいつらい思い出も、いまは遠く」とのことで、穏やかな日々を和子さんが過ごしていることがわかります。母宮である皇后さまは公務がお忙しい中でも、ご自分で育てられた大輪のバラの花を、和子さんのもとに定期的に届けられている様子が描かれているなど、母娘の交流は結婚後もしっかり続いていることもわかりますね。

 ちなみにこの記事が掲載された頃、和子さんには、すでに「どこにでもお一人でお出かけできる」行動力と、明るい笑顔が戻っていたそうです。

――皇室と民間という違いはあっても、母娘の絆は変わらないものですね。その一方で、眞子さまの決断や今後の生活について、紀子さまはどう受け止めておられるのか気になってしまいました……。

堀江 ご両親の心からの納得を得ていないご結婚の例は、近代以降の皇女がたにはあまり見受けられないことなので、想像が付きませんよね。

 秋篠宮家のご夫妻は、眞子さまがご結婚なさった後もお近くにいてくださるとよいと考えておられたとよく言われますね。ご結婚後は皇族の身分ではなくなりますが、黒田清子さんのように眞子さまにも皇室行事に協力していただく未来を思い描かれていたのではないか、と。

 しかし、小室さんがニューヨークで就職し、眞子さまも海を渡ってしまった場合、ご夫妻の”夢”は叶わなくなります。なにより何か問題が眞子さまの身の上に起きていても、肉親として手助けすることすら難しくなってしまうのです。

 さまざまな結婚に関する記事を目にしましたが、現代の眞子さま・小室さんのお二人を包むような険しい空気は改めて異例と感じた次第です。皇室の歴史においても、今回の騒ぎは大きなターニングポイントになりそうですね……。

 さて、次回は動物園長と結婚なさった皇女のお話です! お楽しみに。

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『眠れなくなるほど怖い世界史』(三笠書房)など。最新刊は『日本史 不適切にもほどがある話』(三笠書房)。

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最終更新:2021/09/06 11:39
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