シュワルツェネッガー、マスク着用やワクチン否定派を「愚か者」と呼んだ直後にノーマスク姿をパパラッチされる
オーストリアで生まれ育ち、世界的なボディ・ビルダーとして数々のコンクールで優勝した後に、アメリカへと渡ってきたアーノルド・シュワルツェネッガー(74)。その後、アクション俳優として大成功を収め、2003~11年はカリフォルニア州知事を務めていた。
20年に新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、アーノルドはSNSで感染予防を訴え続けてきた。今年1月にはドライブスルーでワクチン接種を受ける動画を公開。コロナに打ち勝つためには、ワクチン接種、マスク着用、ソーシャル・ディスタンスの3つを徹底することだと呼びかけている。
ワクチン接種が進んだおかけで、一時は感染拡大の進行を抑え込めたかのように見えたアメリカだが、変異株の出現により再び猛威を振るっている。 ワクチンに関する誤情報やデマ、陰謀説を信じているワクチン拒否派も少なくなく、ノーマスクでソーシャル・ディスタンスも取らないまま日常生活を送る彼らは、社会問題となった。
そんな中、アーノルドは8月11日、米CNN局の番組にリモート出演し、「ウイルスは存在する。人を殺すウイルスなんだ。感染予防には、ワクチンを接種し、マスクを着用し、ソーシャル・ディスタンスを取る、頻繁に手を洗う、そして『私の自由が侵害されている』と思わないこと。それしかない」と力説。
さらに、ワクチン接種やマスク着用の強要は「自由の侵害だ」と主張する人々を「愚か者」と呼び、「おまえらの自由なんてクソ食らえなんだよ。なぜなら、“自由”には義務や責任が伴うからだ」とぶった斬った。
この発言は大々的に報じられ、称賛の声が多く上がったが、一方で「ノーワクチン、ノーマスクの自由があってもいいのでは?」「国民の義務みたいに強要するのは言い過ぎ」といった批判も噴出した。
13日、アーノルドは米誌「The Atlantic」に寄稿したコラムで、「愚か者と呼んだり、『おまえらの自由なんてクソ食らえ』という発言は行き過ぎだった」「アメリカが偉大な国であり続けてほしいという熱意から、つい感情的になってしまうんだ」と説明。「愚か者にならないために、マスクをつけてほしい」と、改めて感染予防の徹底を呼びかけた。
そんなアーノルドが、同日、ビバリーヒルズの駐車場で、カウボーイハットにサングラス、Tシャツ、ハーフパンツというカジュアルな服装で、マスクをつけずに歩いているところをパパラッチされた。あれほどマスク着用を呼びかけていたのに、マスクを持っている様子もなく、葉巻をくわえて歩いていたことから、「まさに愚か者」「周りに人がいないからセーフ」「ワクチンを打ったから、マスクしなくてもいいってことでは?」とネット民たちも混乱。「マスク着用の重要性を訴えるセレブが、数日後にノーマスクで外出する姿がパパラッチされることはザラ。行動は言葉よりも雄弁だよね」などのバッシングも上がっている。
アーノルドはその後、Twitterに「この国は自分にすべてを与えてくれた。『自力でここまできた』のではない。『アメリカが私をここまでこさせてくれた』のだ」「アメリカの方針とアメリカ人の寛大さがなければ、ここまで成功しなかった」という言葉と共に、「The Atlantic」に寄稿したコラムの宣伝を投稿。マスクの重要性を訴える写真も添えた。しかし、ノーマスク姿がパパラッチされた直後のため、「言っていることとやっていることが違う」と、がっかりした人が多かったようだ。