「冷房の温度上げたやつ誰だ!?」営業社員が大激怒! オフィスの冷房がキツい……「夏の冷え」に苦しむ38歳女性が試したモノとは?
冷えのメカニズムで考えなくてはならないのは、「自律神経の乱れ」。特に夏は、冷房の効いた室内と外の暑さとの大きな温度差に、体がうまく対応しきれず、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経が乱れると、血液の巡りが悪くなり、体の末端である手足から冷えていくことに。また、冷えた室内に長時間いることで、体温を維持しようと血管が収縮し続けるため、ますます血液の巡りが悪くなってしまいます。ほかにも、加齢や冷たいものの摂りすぎなど、夏はさまざまな原因が複雑に絡み合って、体が冷えやすくなるのです。
3.「夏の冷え」には漢方がおすすめ
すっかり元気を失くしてしまった江美さんに、先ほどの女性パート社員が「私もこの職場が寒くてつらかったから、いろいろ試してみたんだけど、漢方で体の内側から改善すると、冷房の寒さだけでなく外の暑さにも強くなるよ」と助言してくれたといいます。
さっそく漢方についてネットで検索してみたところ、自宅にいながら漢方薬を頼めるサービスがあったので利用してみることに。そこで薬剤師に勧められた「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」をしばらく飲み続けると、クーラーの効いたオフィスにいることが苦痛に感じなくなり、手足の冷えやしびれの症状も和らいでいったそう。
「もうしばらく、ここで仕事を頑張ってみようかなと思い、最近は資格試験の勉強を始めて、正社員を目指してるんです。体の冷えを感じなくなったので、カフェで長時間勉強をすることもありますよ」
「夏の冷え」を漢方で改善した、江美さんのエピソードでした。
3-1.漢方で「冷えにくい体」を目指す!
「冷えた体を内側から温めたい」「冷えやすい体質を根本から変えたい」そんな方には、漢方薬がおすすめです。
漢方医学は、体のバランスを整えて自然治癒力を高めることで、体の内側から健康を目指すための学問。自然由来の医薬品として、漢方薬は医療現場でも使われています。
また、漢方医学では体の冷えを2つに分け、自覚症状のある「冷え症」と、体質的な「冷え性」と考えます。「冷え」に使われる漢方薬は、外環境が原因で冷えた体(冷え症)を温めるだけでなく、根本的な冷えの原因や冷え体質の改善を目指すため、慢性的な冷え(冷え性)で悩む方にも最適といえるのです。
それでは、体の冷えに使われる代表的な漢方薬をいくつかみてみましょう。