ムショは、「罪を反省しに行く場」ではない! 元女囚が考える「長期刑」の長期化
強姦の犯人が長い懲役を務めるということは、獄中(なか)で年を取れば体力や性欲が落ちるから被害者が減る、ちゅうのもあります。
前からヤクザの重罰化はいわれてますが、最近はカタギの犯罪についても厳罰化していることは、あんまり喜べないです。理由は、更生にはならへんから。
そもそもムショは、「罪を反省しに行く場」と違います。厳しい規則や懲役(受刑者)同士のいじめなどムショでの生活がツラすぎるので、「次はバレへんようにやる」と決意することはあっても、罪を悔いて更生する人は、まあ1割もいてません。瑠美も時間がかかりました。
最近は、「昔のムショみたいな陰惨ないじめはない」といわれるようですが、どうですかねえ。懲役は新聞や雑誌は読めるので、すぐに「サイテーの強姦魔が来た!」と知れ渡ります。そもそも刑務官がみんなに教えてますしね。
もちろん男子刑務所のほうがイジメはえぐいし、強姦犯はいちばんいじめられるそうです。殴ったり蹴ったりするとすぐにわかってしまうので、寝ている間に顔におしっ〇をかけられるとか、ごはんにウン〇をのせられるとかもアリです。あとはフェラチ〇の強制とかですね。「跡」にならない暴行なんですよ。
いじめのほかに、病気の問題もあります。「タダで手術が受けられる」とか喜んでるのはシロートですね。まず具合が悪うても診てもらえるのは「3カ月先」とか普通ですし、がんとか重大な病気が見つかったら、かなり大変です。
たとえば元弁護士の田中森一さんは、大阪医療刑務所でがんの手術を受けていますが、痛み止めももらえず、手術の翌日なのに医務室まで歩かされ、フラフラしてると「しっかり歩かんか!」と怒鳴られたそうです。
ムショで悠々自適なんかありえないです。入らないようにしましょうね。けど、最近は「ムショに入りたくて」事件を起こす人が目立ちますよね。「ムショに入ってやり直したい」から女性をレイプしようとしたり、「刑務所で自分を飼ってほしい」からレンガを持って小学校に侵入する人とか、「無期懲役」判決を受けて喜ぶ人とか、大丈夫かなと思いますね。
懲役は甘いもんやないです。壮絶ないじめが待ってますし、独居房なら死ぬまで誰とも話せませんよ。