マット・デイモン「つい最近までホモセクシュアルを中傷する単語を使っていた」とのんきに語り、大炎上
アカデミー俳優で、慈善家としても知られているマット・デイモン(50)が、インタビューで「つい最近まで、ホモセクシュアルを中傷する単語を使っていた。娘にたしなめられて、使うのをやめた」と告白し、ネット上を騒然とさせている。
今年23歳になる継子を筆頭に、15歳、12歳、10歳の娘の父親であるマットは、妻子を大切にする“ファミリーマン”として有名。そんな彼が、英紙「サンデー・タイムズ」のインタビューを受け、近年変化している“男らしさ”について、またそれが俳優であり著名人である自分にどういう意味を持つかを質問された。その流れで、数カ月前、「ホモセクシュアルを中傷するFから始まる単語(編注:ファゴット)を口にしたら、娘に怒られて、たしなめられちゃって」と語りだした。
「(怒って)その場を立ち去る娘に、『待てよ、ただのジョークだよ! 映画『ふたりにクギづけ』(03)のセリフにもあったんだぜ!』って弁解したんだ」「娘は自分の部屋にこもって、長くて立派な主張を書いて持ってきたんだ。『その単語が、どれほどまでに危険なものか』についてのね。(読まされたあとに)言ったよ。『もうFから始まる中傷単語を使うのはやめるよ!』って」と、正義感が強い娘に間違いを気づかされたことを明かした。
「ファゴット」という単語は英語圏では耳にすれば不快になる言葉であるため、娘としては「平気でこの言葉を使う父を変えなければ」と思わされるほど危機感を覚えたようだが、マットはどこかのんき。「自分が子どものころは普通に使われていた。(蔑称とは)異なる用途で使っていたんだけどね」と話していた。
マットは、文章まで書いて親である自分を説得した娘を誇りに思ったという“親バカエピソード”の意味合いも込めて語ったようだが、ネット上は騒然。「娘は当然のことをしただけ」「ファゴットはが同性愛者を攻撃する最低な言葉だというのは常識でしょ」「数カ月前まで普通に口にしていたのかと思うとゾッとする」「ハリウッドにはリベラルな友人がたくさんいるだろうに、誰も注意しなかったの?」と、驚がくする声まで上がった。
また「LGBTQ+が多い業界なのに、蔑称だと知らないはずはない」「ファゴットもそうだけど、黒人のいないところで『あのニガーが』とか悪気なく言ってそう」など、恵まれた立場の白人男性にありがちな“無知からくる無神経な言動”そのものではないかという意見も続出。「ホモセクシュアルな男性が『ファゴット!』と罵倒されながら暴行されるパターンが多い。同性愛者にしてみたら震え上がるほど恐ろしい単語だ」と伝えたメディアもあった。
その後、マットは、「自分が子どものころから、周囲でこの言葉はカジュアルに使われていた。当時はそれが何を指すかも知らなかった」「娘とのこの会話で(ファゴットが蔑称だと)知ったわけではない」「実生活で誰かを侮辱するために使ったことはない」と釈明。「私はLGBTQ+コミュニティと共にある」といった声明も出したが、「友人との会話で『あのファゴット野郎』とか、いかにも使ってそう」などと、バッシングは続いている。
マットは、セクハラを告発する「#MeToo」ムーブメントが広まった2017年に、「セクハラもピンキリ」といったニュアンスの発言をし、炎上したことがある。その過去について、先日、米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューで、「(ヒエラルキーの頂点だとされる)裕福な白人男性だから、たくさんのことを見落としている」「自分は世間知らずだ」と認め、「そうならないように努力していく」と誓ったばかりだった。