『コード・ブルー』は「共感ポイント多い」! 『TOKYO MER』『Night Doctor』放送の今振り返る、医療ドラマのヒット作
連日、各局で東京オリンピックの生中継が行われる中、今期も個性豊かな連続ドラマが放送されている。初回の世帯平均視聴率ランキングを見ると、女優・天海祐希が主演を務める人気作『緊急取調室 第4シリーズ』(テレビ朝日系)が14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を獲得し、今期第1位の成績を収めた。
続く第2位は、鈴木亮平主演『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)で14.1%、第3位は波瑠が主演を務め、田中圭、King&Prince・岸優太、岡崎紗絵、DISH//の北村匠海がメインキャストに名を連ねる『Night Doctor』(フジテレビ系)で13.4%という結果に。『TOKYO MER』は救命救急チーム「TOKYO MER」の奮闘を描き、『Night Doctor』は夜間救急専門の医師「ナイト・ドクター」にスポットを当てていて、どちらも医療現場が舞台となっている。
そのため、ネット上では「『Night Doctor』より『TOKYO MER』のほうが面白い」「『TOKYO MER』は好みじゃなかったから『Night Doctor』だけ見てる」などと2作を比較する声も上がっているが、どちらも共通して、山下智久主演の人気医療ドラマ『コード・ブルー』(フジテレビ系)と比べられ、「二番煎じ」「劣化版」といった苦言が漏れているようだ。
『コード・ブルー』は2008〜17年に第3シーズンまで放送されたほか、スペシャルドラマや劇場版まで展開されるほどの人気作。現在もファンから続編を望む声が上がるなど、数ある医療ドラマの中でも圧倒的な存在感を放っている。
サイゾーウーマンでは過去に、同作に影響を受けて救命救急医になったという中島侑子さんが、作中の“共感ポイント”や、実際の現場エピソードをつづっていた。医療ドラマがしのぎを削っている今、『コード・ブルー』の面白さを再確認することで、『TOKYO MER』『Night Doctor』にも新しい発見があるかもしれない。
(編集部)
(初出:2017年7月17日)
月9『コード・ブルー』はリアル? “現役救急医”が語るドラマより厳しい現場
7月17日から始まる、山下智久主演の月9ドラマ『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』(フジテレビ系)は、7年ぶりに続編が制作される救急医療を題材とした人気医療ドラマ。新シーズンの放送開始に合わせて、現役の救命救急医である中島侑子さんに、現実にはありえないドラマの演出や、沖縄で救急ヘリに乗った経験について綴ってもらった。
『コード・ブルー』の影響を受けて救命救急医に
職業を聞かれて「救命救急医」と答えると、「コード・ブルーみたいな感じ?」「救急に新垣結衣ちゃんみたいな女医さんいるの?」とよく聞かれる。
『コード・ブルー』のファーストシーズンが放映された2008年は、ちょうど私が研修医の頃。医師になりたてだった私にとって、ドラマに出てくる医師たちは、「少し先輩」にあたる設定だった。彼らの一喜一憂や気持ちの機微に「うんうん」と強く共感したり、すごいスピードで成長する彼らに憧れを感じるとともに、自分と比較して一種の焦りを覚えたりもした。
毎回、胸が熱くなるストーリーやドラマチックな展開にワクワクし、時には涙しながら見た。そして翌日は、研修医部屋(研修医だけの待機室のようなもの)で「昨日見た?」と同僚とのドラマ談義に花を咲かせたりもした。
あれから約10年。まさか自分が救急医の道に進もうとは、あの頃は想像もつかなかったが、15年4月から12月まで沖縄で働いていた時は、彼らのように救急ヘリにも従事していた。ドラマでは災害時の出動の様子がよく描かれているが、私も国際緊急援助隊の医療チーム(海外で災害が起き、被災国から派遣の要請があった時に派遣される救急医療を行う日本のチーム)に登録し、災害時に備えて研修を受けている。
私のこれらの選択は、少なからず『コード・ブルー』の影響を受けているようにも思う。「どんな状況下でも何かができる」彼らを見て「かっこいい!」と思ったからだ。
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