タランティーノvsブルース・リー娘で『ワンス・アポン~』をめぐる論争再び! 「白人男性は父を都合よく利用してきた」
ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオのW主演で、60年代後半のハリウッド業界を描いた大ヒット映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)。鬼才クエンティン・タランティーノが脚本・監督を務めた同作は、69年に女優シャロン・テートがカルト集団「チャールズ・マンソン・ファミリー」に惨殺された事件が主軸になっているが、それとは別に波紋を広げたシーンがあった。
それが、伝説的アクションスター、ブルース・リーを描いたシーン。ブルース役の俳優に「モハメッド・アリなんか簡単に倒せる」「自分の手は凶器だ」といったセリフを言わせ、ブラッド演じるスタントマンのクリフ・ブースに闘いを挑むが打ちのめされる、というもの。
これにブルースの娘のシャノンは、「父を傲慢な男のように描いている」「父は白人中心のハリウッドで厄介者扱いされていたが、この映画でも同じ扱いを受けている」と批判。謝罪を求めたが、クエンティンは「そういう人だった」「(中国系の英語の)なまりや傲慢な話し方も脚色していない」と反論していた。
映画のヒットとは別に、関係者にとってもファンにとってもわだかまりを残したシーンだったが、渦中の2人がまた論争を繰り広げている。
クエンティンは、現地時間6月29日、小説版『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のプロモーションを兼ね、総合格闘技コメンテーター、ジョー・ローガンが司会を務める人気ポッドキャスト『The Joe Rogan Experience』に出演。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で最も論議を呼んだのはブルース・リーを描いたシーンではないかと聞かれ、「このことについて話すのは、あまり気が進まないんだよなぁ。(話したら)そればかり注目されちゃうから」と前置きした上で、両手を広げ、「まぁね。彼の娘が怒っているのは理解できるよ。自分の父親のことなんだから」と発言。「でも、彼女以外のほかの人に文句言われるのはね。ちんこでもしゃぶってろよって感じだね」と、ムッとした表情で吐き捨てた。
ブルースと主人公クリフが3本勝負をする問題のシーンについて、「1回目はわざと勝たせることで相手の体の動きを計算し、2回目からは叩きのめすというのがクリフのやり方なんだ。本に詳しく書いてるけど。大口を叩くような奴は、1回勝つと(調子に乗って)2回目も同じ動きをするから」と説明。