ビリー・アイリッシュ、「看過できない人種差別」動画が流出! 新恋人の暴言とともに大炎上
体の線を隠すようなダボっとした中性的なファッションに身を包み、現代の10~20代が抱えがちなメンタルヘルスに関わる問題を詞にしたため、ダウナーな曲調で独自の世界観を築いてきた、歌手のビリー・アイリッシュ(19)。最近は、黒とネオグリーンに染めた髪をブロンドに戻し、女性らしい体形を強調するコルセット姿を披露するなど劇的なイメージチェンジが話題になっていたが、彼女がアジア人を侮辱している動画が流出。「看過できない人種差別行為だ」と批判する声が上がっている。
問題の動画はTikTokに投稿されたもので、ラッパーのタイラー・ザ・クリエイターの曲を流し、歌詞にある「チンク(chink)」という中国系移民に対する侮辱用語を口パクしたり、アジア人が話している様子をおもしろおかしく真似したりする場面などをつなぎ合わせたショート動画。若い世代に絶大な影響力を持つビリーが、アジア人を侮辱する姿はたちまちネット上に拡散され、大きな衝撃を与えた。
ビリーが14歳の時に投稿したインスタグラムなどから切り出した動画だと見られているが、アジア系に対するヘイトクライムが深刻な社会問題となっているアメリカでは、動画につけられた「#billieeilishcancelled(ビリー・アイリッシュをキャンセルしよう)」という不買を呼びかけるハッシュタグに共感する声が急速に広まっている。
ビリーは、本人の意思とは関係なく言ってはいけない言葉を発してしまったり、チック症状やけいれん発作が出たりする「トゥレット症候群」だったからではないか――と、擁護するファンもいる。それでも「意思をもってるでしょ」「撮影していること自体が問題」と眉をひそめる人は少なくない。
また、今回問題になっている動画には、アフリカ系アメリカ人特有のアクセントで話している場面もあり、白人が顔を黒く塗って黒人を風刺する“ブラックフェイス”に並ぶ黒人への侮辱行為「ブラクセント」だと批判する意見も続出。「おそらく彼女には侮辱しているとか、差別的なことをしているとかいう意識はないのだろう。白人は無意識的にほかの人種を下に見てバカにしている。それがそもそもの問題だ」などと指摘され、大炎上している。
ビリーの新恋人で俳優のマシュー・タイラー・ヴォース(29)は6月14日、Twitterで過去にLGBTQ+コミュニティや、黒人、アジア人を口汚く差別したり、歌手アデルのことを「イギリスのミス・ピギー(豚)」と侮辱したり、「自由を主張する女性はみんなアバズレ」などとバカにしていたことが掘り起こされ、大炎上したばかり。問題になっているマシューの投稿は、2011~17年に投稿されたもので、本人も謝罪声明を出したが、「許せない」「こんな男と付き合うビリーも同じ思考なんでしょ」と、人々の怒りはビリーに飛び火していたところだった。
新曲「Lost Cause」のミュージックビデオで、同世代の女性たちとイチャつき、LGBTQ+を匂わすことで好感を得るマーケティング手法「クィア・ベイティング」を使ったという疑惑も持たれているビリー。7月30日にはファン待望のセカンドアルバムがリリースされるが、今回のキャンセル騒動がチャートにどう影響するのか、注目されている。