松本人志、「いつまで“世帯”視聴率を記事にするんやろう?」とメディアに苦言! その裏に隠れた“本音”とマスコミ事情
ダウンタウン・松本人志が、連日ネットニュースで取り沙汰される「視聴率記事」に苦言を呈している。きっかけは、6月12日放送の『キングオブコントの会』(TBS系)について、一部のニュースメディアが「世帯平均視聴率が6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった」と取り上げたことだ。
松本は同14日に自身のTwitterで、「キングオブコントの会は内容的にも視聴率的にも大成功でした ネットニュースっていつまで“世帯”視聴率を記事にするんやろう? その指標あんま関係ないねんけど」とバッサリ指摘。ネットユーザーからは、「本当にそう思う」「視聴率がいい=面白いではない」などと賛同意見も寄せられているが、現状では、「世帯平均視聴率に関するニュースがなくなることはない」(テレビ局関係者)という。
同日、松本は別のツイートで『キングオブコントの会』に関し、「コア視聴率が良かったんです。コア視聴率はスポンサー的にも局的にも世帯視聴率より今や重要な指標なんです。そのコア視聴率が3時間横並びでトップやんたんです」(原文ママ)とも説明。また15日には、8日に放送された『千鳥の相席食堂 ゴールデンSP』(ABCテレビ)の視聴率記事のURLを記載しながら、「これぞ勉強不足のバカライター。コア視聴率はしっかりとってる。じゃないと第二弾あるわけない」と、その内容に苦言を呈している。
「以前に比べれば、『世帯視聴率』と『コア視聴率』の違いは世間にも浸透し始めていますが、それでも完全に理解されているとは言い難い。世帯視聴率が、“テレビ所有世帯のうち、どのくらいの世帯がテレビをつけていたかを示す割合”であるのに対し、『コア視聴率』は、ザックリ言うと“高齢者層を省いた世代の視聴データ”を指します。局によっては『キー特性』とも呼ばれ、いまやテレビ業界では『世帯視聴率はほぼスルーし、コア視聴率だけを意識する』のが常識になりつつあるんです」(スポーツ紙記者)
しかし、現状では「正攻法で“コア視聴率基準”のニュース記事を作る手段はない」(同)のだという。
「基本的に各メディアは、ビデオリサーチ社より『世帯』『個人』『年代別』の視聴率データを購入し、その情報を元に記事化しています。しかし、コア視聴率の場合、各テレビ局がデータを作成し、配布は原則禁止となっている。しかも、局によってデータに集計される視聴世代に違いがあるため、同じ番組でも『日テレ基準では10%超えだが、TBSでは1ケタどまり』というケースが生じてしまい、横並びの比較ができないんです」(同)
松本が、そうしたマスコミとテレビ局サイドの事情を知っているとすれば、今回の主張からは、「コア視聴率基準で記事を書け」ということではなく、そもそも「視聴率を伝えるニュース記事は控えてほしい」という“本音”が読み取れる。
「メディア側としても、出演者が視聴率のニュースに不満を持っていることは十分理解しているはずですし、松本のように大きな影響力を持つ立場のタレントがこうした主張を続けることで、いずれは視聴率データの扱い方に何らかの改革が起こるかもしれません。でも、番組視聴率を取り上げる記事は今後も作られていくでしょう。『月9ドラマが1ケタ転落!』や『「半沢直樹」が20%超え!』といった記事は、ネット上でも反響を呼ぶなど、世間に需要がある。それに、アクセス数も期待できますからね。業界関係者の中にも、まだまだ世帯視聴率だけを意識している人は多いんです」(前出・関係者)
突如勃発した“コア視聴率論争”だが、松本の発言は、改革の“前触れ”となり得るのだろうか。