漢方薬も“副作用”が出るってホント!? 薬剤師が「いつ飲めばいい?」「漢方茶も効果は同じ?」など素朴な疑問に答える!
「苦い」「まずい」というイメージが先行し、なかなか手を出しにくい漢方薬。本当に普通の薬よりも飲みにくいのか、そして、飲みやすくする方法はないのか、気になる人も多いのでは? そこで今回は、薬剤師の清水みゆき先生に「漢方薬の飲み方」について教えてもらいました。
「苦い」だけでなく「甘い」「酸っぱい」漢方薬もある
――漢方薬は「苦い」「まずい」というイメージがありますが、本当に普通の粉薬より苦く感じるのでしょうか?
薬剤師・清水みゆき先生(以下、清水) 実は、すべての漢方薬が苦いわけではありません。漢方薬にはさまざまな生薬が含まれており、複数の生薬の味が混ざるので、確かに複雑な味になることが多いです。生薬の一つひとつに独特の味や香りがあるため、「苦い」だけでなく「甘い」「酸っぱい」味がする漢方薬もあります。主にどのような症状に効果があるのかも合わせて紹介しましょう。
◎苦味のある漢方薬
・呉茱萸湯(ごしゅゆとう):頭痛
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):肌トラブル
◎甘味のある漢方薬
・小建中湯(しょうけんちゅうとう):子どもの体質改善
・甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう):不眠、精神安定
◎酸味のある漢方薬
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう):鼻炎
また、一般的に「苦い」「まずい」と言われていても、飲む人の体質に合っていると、意外においしく飲めることもあります。
――最近は飲みやすい「漢方茶」も注目されていますが、漢方薬と効果は同じですか?
清水 漢方薬は生薬のみで構成されており、漢方医学の理論のもとに処方される医薬品です。対して漢方茶は、漢方の理論や生薬や薬草をベースにつくられており、漢方薬より飲みやすいものも多い。ですが、漢方茶は医薬品ではなく食品ですので、一般的に、薬理作用が穏やかに発揮されると考えられています。
――漢方薬は、どうやったら飲みやすくなりますか?
清水 お湯に溶かしたり、水や白湯で飲むのが基本ですが、飲みづらい場合は、オブラートや服薬用ゼリーなどを使って飲んでも問題ありません。どうしても粉薬が苦手な方は、錠剤タイプを検討してもよいでしょう。