コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

「小室さんとの結婚」もはや天皇命令!? 皇族の“婚約破棄”と“再婚”にみる、眞子さまの「正しさ」とは

2021/05/15 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――でも、正式に破談していない状態ですよね?

堀江 そうなんです。たしかに、婚約破棄していない状態での新しいお相手探しは困難を極めましたが、ハンサムな資産家でお家柄も高い前田利為(まえだ・としなり)侯爵に白羽の矢が立ち、見通しが立ったのです。

 ただし、前田利為侯爵は先妻を病気で亡くしており、先妻との間に子どももいました。要するに菊子さんは後妻になるしかなかったのですが、それでも……ということで、両者は結婚することになります。

 こうして1924年(大正13年)11月、酒井家からの辞退を申し出ることによって、ようやく朝融王との婚約は解消されました。

「小室さんとの結婚」を言い続けるのは正しいこと

――勅許が与えられた直後に婚約破棄の声が宮家から上がって、ほとんど5年ですか。ちなみに眞子さまと小室さんも裁可から来年で5年目くらいになりますが……。

堀江 これまでお話してきたように、先例に従うと、皇族にとって天皇による結婚の裁可は、結婚の命令にほかならず、皇族側からはそれを拒絶することは難しい。

 だから眞子さまが、「小室さんと結婚する」と言い続けるのは皇族としては「正しい」態度ということになります。一方で、秋篠宮家および皇室に対して、大ダメージを与え続けていることにもなっている気がしますが。小室さんが結婚を辞退すれば、破談の可能性はまだありうるのでしょうが、やはり天皇の裁可を頂いた婚約を、リセットすることは非常に難しいでしょうね。

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