『ザ・ノンフィクション』名店レストランを3カ月で辞めた“何もわかってない”18歳「新・上京物語 後編 ~夢と別れのスカイツリー~」
『ザ・ノンフィクション』では今回に限らず、京都の舞妓さんなど、社会に出た若者を長い期間追い続けるシリーズがいくつかある。そういったシリーズを見ていると、最初はソツのないように見えたタイプが、意外と長続きしないケースが散見される。
一方、今回の一摩のように、面接など話を聞いている場ではしっかりしているように見えるのだが、いざ勤務してみると初日から人が変わったように不安を感じさせるタイプもいる。「人を採用する」というのは本当に難しい。
自分の周りを見ても、20代の頃は仕事をバリバリやりそうと見えたタイプで今仕事をしていない人もいるし、ほどほどにやれればいいように見えていた人がしっかり存在感を示したりもしている。転職したら人が変わったようにイキイキしだした人もいる。
結局のところ、仕事をどこまでやれるかは本人だってやってみないとわからないのだ。採用する側にしてみたら、ますますわからないことだろう。
番組の最後では、一摩の一年後輩にあたる2021年度のレストラン大宮入社の2人の若者が紹介された。一摩をはじめ若手の離職に頭をかかえる大宮シェフは、その2人について「いいと思います、今回は……と思いたい」と苦笑しつつ、率直な気持ちを話していた。
どんな職場にも「なんでこんな人を採用したのだろう。採用した人は何を考えていたのだろう」と頭を抱えたくなるような人が一人はいるとは思うが、そういう人とて、採用時には採用担当者が「いいと思います……と思いたい」と思って採用したのだろうし、当の本人だって、頑張れる自分を信じていたのだ。人を採用するのは本当に難しい。
次週の『ザ・ノンフィクション』は『ザ・ノンフィクション 放送1000回SP 前編』まもなく放送1,000回を迎える『ザ・ノンフィクション』。26年にわたる歴史の中で描いてきたものは一体何なのか。
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