万引きGメンへの報復はおそろしい! 不良グループ捕まえた2日後……店長が「大変なことが起こってさ」と漏らしたワケ
フードコートの外にある雑貨屋に潜んで、彼らの動向を見守ること90分。ようやくに動き出して、食品売場に向かった彼らは、売場通路の端に見張りを立てる動きを見せました。近づくことができず、かなり離れたところから状況を見守ると、部活用らしい大きなバッグを開いて、チョコレートやポテトチップス、ボトルガムなどの商品を次々に隠していくところを現認。早速、店長に連絡を入れて、現在の状況を報告します。
「やったの、見れたの!? 本当に、間違いない?」
「間違いないですよ。まだやりそうな雰囲気ですけど、一緒に見ますか?」
「いや、間違いないなら、110番しちゃう。あいつら、絶対に暴れるから」
そのまま注視を続けると、菓子パンとドリンク、それに高価なほうのアイスクリームを同様の方法で隠した彼らは、その足で書店に向かっていきました。十分な現認があるので、深追いすることなく店の外から動向を見守れば、団子状態になって、オートバイと格闘技の雑誌をバッグに隠すところを目撃できました。続いて、怪しくも楽しげな目つきでコミックス売場に向かう彼らを目で追っていると、現場に臨場した刑事から声をかけられます。
「ご苦労様です。あいつらですね?」
「はい」
「やったのは、間違いない?」
「食品売場で、お菓子やアイス、ドリンクを入れて、いまさっき雑誌を入れるところも見ました。これからコミックスをやると思いますよ」
するとまもなく、予想通り人気コミックスを実行した彼らに、3人の刑事が声をかけました。その場で同行を求められた彼らと、別のパトカーで警察署に向かい、一通りの手続きを済ませて事務所に戻ります。
「今日は、よくやってくれました。発注しておくので、また来てもらえますか?」
それから、2日後。ご指名をいただいたため、勤務予定を変更して、この店に入ります。事務所に出向くと、挨拶もそこそこに、どこか元気のない様子の店長が言いました。