「アミューズはタレントに甘すぎ」佐藤健、神木隆之介、ワンオク独立……他芸能プロが激怒するワケ
大手芸能事務所・アミューズが、佐藤健と神木隆之介、ロックバンド・ONE OK ROCKの事務所退所を発表した。佐藤と神木は新会社「Co-LaVo」に、ワンオクも「10969」に4月1日より所属する。「Co-LaVo」にはアミューズの資本が入っており、また「Co-LaVo」「10969」ともにアミューズのマネジャーが出向するなど、「3組の退所は、“独立”というより“のれん分け”という印象が強い」(芸能ライター)とのこと。
芸能界では昨今、独立騒動が頻発する中、今回に限ってはトラブルが発生しているわけではないものの、同業他社からアミューズに“クレーム”が寄せられているようだ。
アミューズ公式サイトに掲載された発表文には、「(彼らの)新しいチャレンジを全力で応援し、様々な形でサポートし続けて参ります」とつづられており、佐藤らは事務所との話し合いの結果、円満独立に至ったことがうかがえる。
「ネット上の反応はさまざまで、独立を応援する声もあれば、『結局、アミューズに所属しているのと、何も変わらないのでは』と不審がる意見も出ています。ただ、先日、加藤浩次の契約終了が伝えられた吉本興業のエージェント制度に比べれば、タレント側に寄り添ったものであることは明らかでしょう」(同)
しかし、看板所属タレントが一斉に独立、新事務所に移籍するという事態には、ほかの大手プロから批判の声が上がっているようだ。
「ある業界最大手プロの幹部は、『アミューズはタレントに甘すぎだ』と激怒していました。時代は変わったといえど、やはり業界の慣例として、事務所からの独立や移籍は“よし”とされていない。それを阻止するどころか後押しをしているアミューズは、『業界のルールに反している』というのです」(テレビ局関係者)
また芸能プロ関係者の間では、この発表で「独立を考えるタレントが続出するのではないか」という懸念も渦巻いているようだ。
「確かに、誰もが自由に事務所から独立し、移籍できるようになれば、当然、芸能プロの経営に著しく支障が出ることになる。今回、アミューズが佐藤らの独立をバックアップできたのは、それだけ同社が“規模の大きい事務所”だからです」(同)
今の芸能プロ業界にとって、タレントの自由な独立や移籍に対応することは、「まだまだ難しい」ということなのだろうか。
「ジャニーズ事務所が退所者のテレビ露出を阻止すべく、局側に圧力をかけたという疑惑が浮上し、公正取引員会から“注意”された一件を覚えているでしょうか。これはそもそも、タレントを独立させないための対策だったわけですが、いまやほとんどの大手プロは、こうした手法を使わないようになっています。ただ、いまだに『ウチの事務所を辞めたら即引退だ』という制約を設けている事務所が存在するのも、また事実。こういった昔ながらの価値観を持つ芸能プロからすれば、主力タレントの独立をバックアップするというアミューズの“一歩先行く”対応は、到底理解が及ばないでしょう」(同)
佐藤らの独立は今後、芸能界全体にどんな影響を与えるのだろうか。