弘中綾香アナは「義理チョコ廃止」実現できない!? 敬意を払われたい男の存在と、女子アナという仕事
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。
<今回の有名人>
「一体誰が得をするんだろう」テレビ朝日・弘中綾香アナウンサー
ニュースサイト「HUFFPOST」2月14日
「謎のバレンタイン」を経験したことがある。
今から10年以上前、私はハケン社員として某企業で働いていた。正社員の女性たちが、男性社員に渡すバレンタインの義理チョコの話をしていたので、ハケン仲間にどうしているのか聞いたところ「ハケンで渡している人は聞いたことがない」と言っていたため、私も何もしなかった。
するとバレンタイン当日、昼休み近くに課長に呼ばれ、「オレがお金を出すから、チョコレート買って上司にあげてほしい」と言われてしまった。言っておくが、私は男性に人気があるタイプでは決してなく、さらにハケンだ。私からチョコをもらっても意味がなかろうと思いつつ、昼休みに近所のデパートまで走った覚えがある。もちろん、課長にお金をもらうのは憚られたので、自腹だった。
そんな経験をしたことすら忘れていたが、2月14日配信のニュースサイト「HUFFPOST」の記事「弘中綾香アナがバレンタインデーに長年抱く疑問を明かす。『義理チョコは廃止でいい』」を読んで、「謎のバレンタイン」の謎が解けた気がした。
何年か前のバレンタインに、老舗チョコレートメーカーのGODIVAが、「義理チョコをやめよう」と提案して話題を呼んだが、テレビ朝日・弘中綾香アナも、義理チョコは半ば義務として風習化していることに疑問を抱いているという。かつて弘中アナは『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演していた際、スタッフ100人以上に義理チョコを配ったという。費用は自腹だろうから、いくら高収入の女子アナといっても痛手だろうし、弘中アナいわく「経験として義理チョコを貰った方のリアクションを見てもそこまで喜んでない人もいれば、お返しがないケースも実際多いんですよ。それを見ていると、この行為は『一体誰が得をするんだろう』って思ってしまうので、義理チョコは個人的に廃止でいいと思っています」。
それでは、弘中アナが義理チョコを配っていないかというと、そうではないらしい。周りが配っているので、つい自分も合わせてしまっているという。
「夢は革命家」を公言し、歯に衣着せぬ発言が人気の弘中アナでさえ、「たかが義理チョコ」をやめられない。おかしいと思う人もいるだろうが、女子アナとスタッフというのは、なかなか難しい関係性なのかもしれない。