玉川徹、「女性枠を作ってもいい」「憲法を変えないと」発言に「まずテレ朝から変わるべき」「まるで他人事」の声
2月16日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、同局局員・玉川徹が、女性の社会進出に言及。あらゆる役職に一定の「女性枠」を作ってもいいのではと主張した。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会・森喜朗元会長の後任候補者が議論される中、それに派生して番組で取り上げられたのが「202030」目標。これは2003年に内閣府が決定したもので、「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度になるように期待する」という宣言だ。これが達成されなかったことから、この目標は30年代に“先送り”になったという。
続けて紹介されたのが、さまざまな役職における女性の割合。衆議院議員は9.9%、最高裁の判事は13%、また国家公務員の課長相当職は5.9%、上場企業の役員は6.2%、そして管理職が14.8%という数字になっている。
「玉川はこのデータを受け、女性の社会進出について『その過渡期にあるのであれば、(目標として)目指すというだけではなく、枠自体を作ってもいいと思っている』と言及。さらに『枠を作るということになると、憲法自体を変えないといけないかもしれないが、そういう思い切ったことをしない限り、結局はゆっくりとしか変わっていかない』と、手段を講じる必要性があると訴えました」(芸能ライター)
この意見に、ネット上では「まず最初に『女性が冷遇されやすい環境』を変えることから始めよう。玉川さんの力説、ド正論です」といった肯定的なコメントがある一方で、反論も少なくない。
「まずは自分のポジションを女性に譲ることから始めたらいいと思う。でも絶対に拒否するだろうね」「他人事のように言っているが、メディア自身に女性幹部がかなり少ない。まずはテレ朝の上から変わるべきだ」「女性枠を作るためには憲法を変えなきゃいけないかも、と発言。女性の権利の話になると腰が引ける、既得権を死守しようとする男性でガッカリです」と、玉川がこの問題を他人事として捉えていると指摘するコメントが見られる。
また番組で玉川は、かつて同局の採用面接で試験官を任されていたと回想。「女性のほうが素晴らしい」と評価しつつ、「そのまま選ぶと女性ばかりになってしまうので、人事から『少し男性も甘く見て』と言われた」と暴露し、「結果的には役員ということになると、(女性は)どんどん少なくなっていってしまう」と話していた。
現在、ネット上では女性問題を盛んに報じるマスコミこそ、女性差別が渦巻く社会だと指摘されている。前日の15日、同番組でテレビ局における女性の参画の少なさについて触れつつ、「私がダメだと言える立場にない」と述べていた玉川。では一体、誰が「言える立場」にあるのか……? 当事者意識で語れる者が、いまの情報番組に求められているのだろう。
(村上春虎)