『深イイ』で密着の声優・森川智之は「成功」も、鈴村健一は「失敗」か!? 声優事務所の“金銭事情”とは
2月1日放送の『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)で、新企画「声優養成所デビューへの道」がスタートした。トム・クルーズやキアヌ・リーブス、ブラッド・ピットの吹き替えなどで知られる声優・森川智之が代表を務める声優事務所・アクセルワンの付属養成所・アクセルゼロの生徒38人に密着し、事務所所属をかけた最終審査までの模様を放送するという。
1日の放送では、森川自身が選抜クラスの生徒たちを厳しく指導する姿が映し出されたほか、600作以上のBL(ボーイズラブ)作品に出演し、“BL界の帝王”とも知られている森川が、番組出演者の今田耕司に「コージー、食べて。俺の肉じゃが」と愛をささやく場面も。Twitter上では「俺の肉じゃが」がトレンド入りを果たすなど、声優ファンを中心に大きな反響を呼んだ。
そんな森川が率いる「アクセルワン」は、今年4月に創立10周年を迎える比較的若い事務所だが、声優自身が設立したプロダクションにしては「順調」だと、業界関係者は語る。
「森川のほかにも、大ヒット中のアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』で人気のキャラクター・煉獄杏寿郎を演じた日野聡やアイドル的人気を持つ水瀬いのりなど、“安定して稼げる声優”が多く所属しています。また、アクセルワンは設立当初から養成所を併設し、資金繰りも安定しています」(声優業界関係者)
安定した運転資金を確保するために養成所を運営する声優事務所は多い。では、養成所を持たない事務所は、いったいどのように資金をまかなっているのだろうか。
「所属声優の売り上げで運営する以外ありませんから、人気があるうちは事務所も安泰です。しかし、人気が下落すれば当然売り上げが下がり、事務所の維持費も減ります。独立した声優が再び事務所に所属するケースがみられるのは、人気下落に伴うそういった理由があるから。つまり、声優事務所の采配を握るのは、養成所をいかにうまく経営するかにあります。浪川大輔が2012年6月に設立した『ステイラック』も、事務所付属の養成所・フォローアップを運営しているほか、3つの芸能・声優事務所と養成所・K.N.P.S,BRAINSを共同運営しており、アクセルワンと同じく声優が社長を務める事務所の成功例と言えるでしょう」(同)
一方で、失敗例は「鈴村健一が代表の一人を務める『インテンション』」だという。
「あの事務所は養成所を構えず、3カ月、全13回のワークショップを不定期で開催をしていました。授業料は1コマ3,000円で、募集人数は20名。いったい何人選考したかは不明ですが、3カ月という時間を費やして100万円に満たない額を稼ぐよりも、1件でも鈴村が仕事を受ければ、たった数日で事務所に同じくらいの金が入ります。経営者として、あまりうまいやり方とは思えませんね」(同)
声優としての実力はもちろん、経営者としてもトップクラスと言える森川。事務所の未来のためにも、ぜひ今後も自身の養成所で、若い才能を育てていただきたい。