相葉雅紀『VS魂』、視聴率6.4%の暗闇……テレビ関係者が語る「戦略ミス」と『プレバト!!』の猛攻
『VS魂』(フジテレビ系)が不振を極めている。前身番組である『VS嵐』の最終回スペシャルが世帯視聴率15.2%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)と有終の美を飾ったのだが、その“イズム”を継承するはずの番組に、なかなか光が見えてこない。初回を8.7%でスタートした後、1月21日に6.4%という、スタッフも沈黙するしかなさそうな数字を叩き出してしまった。
そこにはいくつかの要因が考えられるという。 まず、レギュラーメンバーの顔ぶれを挙げるのは業界関係者だ。
「キャプテンの相葉雅紀のほかは、副キャプテン補佐の風間俊介、Sexy Zone・佐藤勝利、ジャニーズWEST・藤井流星、King&Prince・岸優太、美 少年(ジャニーズJr.)・浮所飛貴といった5人ですが、同じジャニーズ所属というくくりというだけで、何の統一性もない。チームとしての“連帯感”や“信頼関係”をゼロから作り上げなければならない難しさがあります。『VS嵐』は、嵐5人のワチャワチャ感や仲良しな雰囲気が魅力になっていましたが、その面影がどこにもないので、視聴者が離れるのは当然のことです」
新レギュラーになったメンバーのファンは歓喜しているが、世間の認知度はまだまだという指摘もある。
「番組放送前に、何かしらの手を打ってお茶の間の視聴者に新メンバーのキャラクターを浸透させるべきだった。昨年10月の改編会見で『VS嵐』の昨年末終了が正式にアナウンスされていたわけですから、昨年中に『魂』メンバーを順次発表していって画面に馴染ませるとか、特番を何回かに分けてオンエアするなどできたはず。しかも昨年は、コロナ禍でリモート収録を強いられていた時期もあったわけですから、そこで1回、数字を捨てる覚悟で、種を蒔くこともできたでしょう。そのタイミングを逸したことが、今の数字につながっている」(放送作家)
だが、おそらく番組スタッフも、最後まで嵐の番組として盛り上げようと考え、新番組を考える余裕などなかったのではないだろうか?
「『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)の後継番組である、櫻井翔による『1億3000万人のSHOWチャンネル』(同)は、2回目でも10.4%(1月30日放送回)と結果を残しているわけですから、『準備する余裕がなかった』は理由にならないでしょう。『SHOWチャンネル』は、世の中のさまざまな願望を企画にしていた『Dの嵐!』や、過去でいうと『進め!電波少年』のような日テレお得意のタレントが体を張る企画を極力ゆるくした内容で、『しやがれ』の面影はない。『VS魂』も思い切って、全く違った番組にスイッチすれば良かったのかもしれません」(同)
『VS魂』の裏で数字を伸ばしているのが、ダウンタウン・浜田雅功がMCを務める才能査定ランキング番組『プレバト!!』(TBS系)。1月28日放送では、『VS魂』が8.7%の裏で13.1%を記録している。
「昨年末の最後の『VS嵐』が15.2%を取ったとき、『プレバト!!』は10.5%で実に5ポイントも差があった。それなのに、あっけなく『プレバト!!』に抜かれたうえ、『THE突破ファイル』(日本テレビ系)に負ける日まであります。このまま低視聴率が続くなら、相葉も心労が募る一方ではないでしょうか」(前出・放送作家)
とはいえ、『VS魂』は、もう走り出してしまった。新レギュラー陣と相葉のチームワークで、新たな魅力を放ってもらいたいものだが、悩み多き時期は続きそうだ。
(村上春虎)