嵐、ファン有志の新聞広告クラファンに「ヤバくない?」と否定的な声続出――渋谷すばるファンが「中止」の例も
2020年12月31日をもって活動休止に入った嵐。現在、ファンはメンバー個々の活動を見守っている状況だが、このほど、朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「A-port(エーポート)」を通じて、「『ありがとう嵐。またね!』プロジェクト」がスタートした。嵐ファン有志5名が立ち上げた企画だそうで、「形に残る“ありがとうの想い”」を伝えるべく、全国紙への広告掲載を目指しているという。受付開始翌日の時点で260万を超える支援金が集まるも、一部ファンの間では「このプロジェクトにお金を払うよりも、CDやDVDを買ったほうが嵐に貢献できる。賛同できるわけがない」「嵐の名前を使うことでトラブルになるのはイヤ」と、否定的な反応が多く上がっている。
嵐は、2019年1月27日に活動休止会見を実施。A-port内のプロジェクトページによると、今回の広告掲載は今年の1月27日に行う予定だといい、「目標は一面広告であり、目標金額の1000万円は目安でございます。ご支援いただいたお気持ちが集まれば集まるほど、全国紙の広告に大きく掲載されます」と、アナウンスしている。なお、企画は「実行確約型」で、目標とする一面広告の達成が難しい場合は、集まった金額内で「最大限の掲載規模」になるとのこと。プロジェクト達成の際の広告サイズ、デザインに関しては「起案者に一任いただけますよう宜しくお願い致します」と、注意書きしている。
「リターンは1,000円(お礼メッセージとA-portプロジェクト内の支援者欄に名前を掲載)と、3,000円(新聞広告に支援者の名前を掲載)の2種類。クラウドファンディングは1月12日に始まり、13日午後7時時点で1,000円の支援者は28名、3,000円のほうは652名が参加しているようですね。目標金額は1000万円と高額ですが、受け付けは21日午後11時59分までと慌ただしい。紙面に掲載する名前の募集は22日午前10時までだとか」(ジャニーズに詳しい記者)
また、活動報告ページでは「起案者の口座に振り込まれるのか」との質問に対して、「いいえ。ご賛同のお気持ちとしていただいた支援金は、【朝日新聞社様にて管理】いたします。※一時的に起案者個人が支援金を入手することも、一切ございませんのでご安心ください」と回答。さらに、「目標額未達となった場合は返金されるのか」という疑問については「集まった金額で【掲載できる範囲の紙面】で、広告掲載していただけることになっております。※新聞社の方とも相談させてもらい掲載サイズが確定し次第、報告」と、記載している。
A-portでのクラウドファンディングといえば、SMAPが解散する2016年末には、ファン有志が「SMAP大応援プロジェクト」を発足。約1週間で1万3,103人から3900万円を超える支援があり、12月30日全国版の朝日新聞朝刊に、8ページにわたる広告掲載が実現した。この企画はテレビでも取り上げられるなど大きな話題を呼び、日本新聞協会主催の「新聞広告賞2017」において、広告主部門の優秀賞に選ばれている。
こちらはA-portで“成功”した例といえるが、「『ありがとう嵐。またね!』プロジェクト」に対しては、懐疑的な声が続出。「プロジェクト主催者の自己紹介がない」「返金に関する記載がない」といった懸念点を挙げ、参加には慎重になるよう呼びかけるファンもや、「このお金は、嵐には一銭にもならない。それなのに200万円以上も集まってるのはヤバくない?」「申し訳ないけど、あんな不透明なクラウドファンディングには手を出せない」「嵐への感謝は、SNSとかでも伝えられると思う」「詐欺だったとしたら、嵐の名前に傷がつく可能性もあるから参加できない」「募集期間が短いのは怪しい。嵐が喜ぶとも思えない」「広告なんかにお金かけないで、公式グッズやCDを買うとかしたほうが嵐にお金が届くのに……」と、辛らつなコメントが相次いでいる。
一方、SMAPの広告以外だと、18年11月に元関ジャニ∞・渋谷すばる関連の企画も始動していた。渋谷は、同年12月末でジャニーズ事務所を退所することになっていたが、「eighterから渋谷すばるに感謝を伝えよう!プロジェクト」と題して、eighter(関ジャニ∞ファン)がA-portを介した広告掲載を計画したのだ。
「Twitterやインスタグラム上で『全国の朝日新聞、12月31日(月)に掲載予定』『目標金額は1,000万円です。エイターの力と愛を合わせて、目標を達成し、さらに大きな広告にしましょう!』などと告知し、支援金額は関ジャニ∞にかけた1口888円、2,000円、8,888円の3パターン用意したと、書いていました。ところが、11月22日深夜に発起人がプロジェクトの中止を宣言。『A-port事務局』名義のメール画像をアップしつつ、『先方の都合でプロジェクトを中止せざるを得なくなってしまった事をお伝えさせていただきます』と、報告したんです。そのメールには『弊社の事情で中止をお願いせざるをえなくなりました』『弊社内の調整に対するわれわれの見通しの甘さ、力不足のためです』と、書かれていました」(同)
しかし、後にプロジェクトのSNSアカウントが消滅。となると、そもそも発起人が実際にA-portや朝日新聞社サイドと協議していたのかどうか、真相は不明だ。ただ、こちらはお金が集まる前に頓挫したため、直接的な“被害者”は存在せずに騒ぎが収束していった。
13日、「『ありがとう嵐。またね!』プロジェクト」の主催者は活動報告ページで「突然のプロジェクト発足で戸惑っている方は少なくはないと思います。混乱を招く事態となってしまい、誠に申し訳ございませんでした。起案者一同、責任を持って当プロジェクトに臨んでおります」とつづり、“新聞広告を通して感謝を嵐5人に伝えたい”という企画への理解や協力を求めている。A-portが間に入っているため、支援金が広告とは関係なく、私的利用される可能性は低いとみられるが、果たして企画はこのまま問題なく進行するのだろうか?