2020年K-POPシーンを総まとめ! JYP、SMエンタ他4大事務所と、NiziU・JO1のポジションを考察
――男性アイドルでいうと、JO1もK-POPコンテンツを輸入した形の存在です。吉本興業と韓国のCJ ENMが共同出資した事務所というのも新しかったですね。
e_e_li_c_a 12月にあった、JO1の1stオンラインコンサートに対して「メンバーたちは頑張っているのにその努力を形にしてくれる人がいない」という、運営への不満を見かけました。
ラブ子 自分にもファンの方から報告が来ました。「コンサートなのに10曲しかやらないんですけどどういうこと?」とか「吉本燃やしていいですか?」という……。
DJ機器 単純に予算の問題な気もします。国によってエンタメに対しての力の入れ具合やリソースが違いますからね……。楽曲に関しては、リファレンス元がなんらかの「K-POP楽曲」で、一次ソースの楽曲を直接参照していないように感じました。K-POPっぽいことをしようとしているのではないかと思うのですが、コアな側面というよりも表面をなぞっている感じがして個人的には物足りなさを感じました。
ラブ子 そうですね……。ちょっと前の「K-POPっぽさ」を楽曲にしている感じはありますね。あえてNiziUと比べると、Nizi ProjectはJ.Y.Parkが個人のスキルを見ながらパフォーマンスを重視する「実力派」サバイバルグループ。一方、JO1は日プ(『Produce101 Japan』)という、大半の練習生が歌もダンスも未経験の状態で集められたサバイバル番組出身なので「実力派」とは違うのかなと。
e_e_li_c_a ただ売り方として、「グローバルボーイズグループ」とか「世界を目指す」的なことを打ち出すので違和感があるのではないでしょうか。
ラブ子 ファンや周りで遠巻きに見ている人が引っかかっている部分は「世界狙いなら、もっと育てるところがあるんじゃない?」とか、「楽曲もだんだんレベルアップしていってもいいんじゃない?」というところだと思うんですよね。ここから認知度、パフォーマンス、ビジュアルのクオリティもどんどん上がっていくという成長物語を見せてくれるなら自分は楽しいかなと。ただ、日本の芸能界における立ち位置で考えると、ジャニーズとLDHの中間的の存在としてJO1というアイドルがいてもいいんじゃないかと思っています。バラエティも出るし、楽曲も歌うという路線は、日本では間違っていないと思う。
DJ機器 日本で男性アイドルの本格派だと、LDHや三浦大知さんというパフォーマンスが強い存在がいるので、いきなりそういう人たちと比べられてしまうと大変ですよね。
ラブ子 でも、K-POPのコアなファンの中には、JO1がそこで止まっちゃうんだったら……と、揺れ動いている人がいるのかなと。それが1stコンサートへの不満につながったのかもしれません。でも、実績というか売れていらっしゃるから、よろしいのでは。売れればいいんじゃない?
e_e_li_c_a 『Produce101 Japan』は2も決まりましたしね。それも、きっと良い商売だと思ったから2をやるわけで。
DJ機器 メンバーやプロダクション側にお金が入ってくると、制作面でもさまざまなことが実現できたり解決できたりしますからね。