2020年K-POPシーンを総まとめ! JYP、SMエンタ他4大事務所と、NiziU・JO1のポジションを考察
BTSが米国進出で大成功を収め、日本ではNiziUが話題を集めた2020年。「K-Pop」というコンテンツが世界的に評価される動きがあった20年は、どんな1年だったのだろうか。K-Popに関するメディア出演や、イベントを主催するキーパーソン3名に、20年のK-Pop動向を振り返ってもらった。
<座談会出席者プロフィール>
■e_e_li_c_a 2006年からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介して人気を集める。
■DJ機器 K-POPオタク。現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」「Liar Liar」をe_e_li_c_a と主催。block. fmのK-POP番組『HB STUDIO』にレギュラー出演中。
■ラブ子 K-POPオタク。昨年K-POPファンの間で広まった「ドゥンバキ」というワードを最初に言い出した人。主なオタ活拠点は現場とTwitter。
Big HitとSM、YGの動きは?
――2020年のK-POP4大事務所の動向を振り返っていきたいんですが、まずはBig Hitエンターテインメントはどうでしたか?
DJ機器 Big Hitが2019年のSOURCE MUSICに続きPLEDIS Entertainmentを買収して、なんだかGoogleみたいに大きくなってきました。昨年末のファミリーコンサートにむけて少し無理やりではありましたがファミリー感を出したりしていますね。
e_e_li_c_a BTSが事務所の一強の存在だから、彼らが兵役に行くことを考えていろいろと準備をしているように見えますね。
ラブ子 絶妙なポジションの事務所を狙って吸収しているのが怖い事務所だなと(笑)。企業的戦略でガシガシ動いてる感じがしました。
――SMエンターテインメントはいかがでしたか?
ラブ子 SMは珍しく乱れた1年だったかと(笑)。2020年の後半にaespaのデビューやNCTの活動がいきなりぶち込まれたイメージがすごいありました。ひとつひとつのビックプロジェクトが、事務所の中であっちにいったりこっちにいったり。
DJ機器 NCTのアルバム『THE 2ND ALBUM RESONANCE Pt.2』が、印刷ミスにより発売延期になったりしました。いつも以上に無茶なスケジュールで制作していたんでしょう。
e_e_li_c_a スケジュールに関してはどこの事務所も新型コロナの関係で調整が難しかったのもあると思います。SMはここ1〜2年は特にグループ間でも印象を似せてきているのか、似てきてしまっているのか……。
DJ機器 ビジュアル面に関してはディレクターの趣味なのかもしれません。そういえばMARVELと絡むような動きもありましたが、SuperM然り、最終的には『アベンジャーズ』みたいなのをやりたいんですかね。
e_e_li_c_a ミュージックビデオの端々で、ほかのグループに繋がる謎のモチーフをいれてきたりするのも、その布石なのかもしれない。
ラブ子 ただ新型コロナの影響でアメリカなど海外展開ができなくなってしまいました。逆に日本では、地上波の歌番組に出演したりと一応、知名度を上げようという意図は感じました。
e_e_li_c_a もともとSuperMは東京ドームで公演をやる予定でしたが、それぞれのメンバーのグループやソロ活動などがあってしばらく音沙汰がなく、クリスマスか何かに挨拶の動画が突然公開されて、「そういえばまた続いていたんだ、このプロジェクト!」となりました(笑)。
――YGエンタはどんな動向でしたか?
e_e_li_c_a YGは事務所がバーニング・サン事件で一度足場が崩れてしまったから、その立て直しが大変な1年でしたね。ただTREASURE(トレジャー)は頑張っていますね。
ラブ子 そうですね、TREASUREのおかげで持ち直していると思います。マシホのおかげで株価も上がったので。でも国内でしっかり活動しているグループはTREASUREだけみたいな感じになっていますよね。あとは、ブラピン(BLACKPINK)。
DJ機器 BIGBANGも2020年にCoachella(コーチェラ)でカムバック公演の予定がありましたが、フェス自体が新型コロナの影響でなくなってしまいました。新しいアルバムのレコーディングに取り組むという話もありましたがどうなったんでしょうね……。
ラブ子 YGとJYPも、今年は手堅いというか、特殊な活動はしてないですよね。YGがブラピン、JYPはTWICEが目立って活動していたという印象でした。