『ザ・ノンフィクション』2020年ベスト・セレクションレビュー「お父さんと13人の子ども 」「シングルマザーの大家族 ~パパが遺してくれたもの~」ほか
フジテレビで土曜午後2時から放送されている人気ドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』。サイゾーウーマンでは、本番組のレビュー記事を掲載している。毎週さまざまな人物や事象が取り上げられる本番組だが、2020年の放送回で世間の感心を最も集めた内容は何だったのか? サイゾーウーマンのレビュー記事から閲覧数の多かった記事ベスト10から、番組のハイライトを振り返る。
1位:「お父さんと13人の子ども 前編~7男6女 闘う大家族~」7月12日放送
大阪の7男6女の大家族・澤井家。一家は、梅田のビル地下街で居酒屋を経営している。父の淳一郎は居酒屋を経営しながら家事、育児にも協力的で、休日は子どもたちの空手の応援にも駆けつける。しかし3年前、淳一郎が跡継ぎにと決めていた長男が何も言わず突然家を出ていってしまう。また、進学校に通い成績優秀の三男も、家の事情に鑑みて大学進学を諦めるが、居酒屋で仕事をすることに迷いを感じている。それを察した淳一郎は三男を叱責、100万円を渡し「旅させたほうがええんちゃうか」と突き放す。そんな中、新型コロナウイルスの影響が、澤井家の店も直撃してしまう。
2位:「シングルマザーの大家族 ~パパが遺してくれたもの~」6月28日放送
千葉で暮らす續(つづき)家は4男6女合わせて10人の子どものいる大家族。3年前の7月、ダンプ運転手で一家を支えていた父・浩一が、突然くも膜下出血で42歳の若さで亡くなり、母・夕美子は一人で子どもたちを育てていくことになった。しかし次男(23)は定職につかず、三女(17)は高校を中退し、引きこもりになってしまう。節約をしても食費だけで10万を超えてしまうため、卵1パックを買うのもためらう生活が続き、1月には電気代を支払えず電気を止められてしまう。
新型コロナによる休校も重なり、家庭内の雰囲気はすさんでいくか、散らかった家を長女夫婦の協力を得て片付けたところ、浩一が残した家族のビデオテープが見つかる。そこには家族全員の映像が残されていた。
3位:「最終学歴は中卒だけど… ~ボクの働く場所~」8月30日放送
原宿のベンチャー企業「ハッシャダイ」は17~24歳の若者に向けた半年間のインターンプログラム「ヤンキーインターン」事業を4年前から始め、350人以上の若者を社会に送り出している。今回の放送では、そこに集った4人の中卒男性にフォーカスを当てる。
古河は母子家庭で育ち、生活保護を受けているため、働いて得たアルバイト代を差し引かれる生活を送ってきた。親孝行がしたいと話すも、ギラギラと上昇志向の強いほかの参加者とのギャップに苦しみ、リタイアしたいと申し出る。一度は説得されるが、結局インターンから離脱してしまう。安藤はビジネス書や自己啓発書を愛読しており、要約ノートまで作る勉強家だ。病弱な母と多忙な父親という家庭に育ち、妹の世話も安藤がしていたためレベルの低い高校へ進学することになり、結局中退してしまったという。インターンの電話営業では優秀な成績を残すも、「次」を目指し2カ月でヤンキーインターンから離脱する。
次期に参加した浅見は明るく、輪の中心にいるムードメーカーだ。国立大の付属小学校に通うほど優秀だったが、両親の離婚で生活が荒れ高校を中退する。しかしもともとの頭の良さを生かし電話営業の成績も優秀だ。しかし、その浅見の倍以上の営業成績をたたき出すのが伊藤。遠慮のなさで、ぐいぐい営業先に食い込んでいく伊藤だが、貧しい母子家庭で育ち、母親が精神病を患い小学3年生から不登校だったという。
浅見は伊藤をライバル視しており、一方伊藤は大胆な営業スタイルとは裏腹に、皆の輪に入りたいものの食事も一人で取るなど人付き合いに苦手意識がある。ハッシャダイの講師で、ヤンキーインターンの一期生でもある前田は気を利かせ二人を焼肉に誘う。
4〜10位
4位「家族のカタチ ~ふたりのお母さんがいる家~」5月30日放送
5位「花子と先生の18年 ~人生を変えた犬~ 前編」5月10日放送
6位「銀座の夜は いま・・・菜々江ママの天国と地獄」5月4日放送
8位「父と息子とはぐれた心 ~引きこもった僕の1年~」7月26日放送
9位「東京でビッグになりたい ~所持金10万円の上京ホームレス~」9月13日放送
10位「真夜中の洋菓子店 ~ケーキよりも大切なもの~」7月5日放送
関連記事
『ザ・ノンフィクション』「親に悪い」が浮かばない子ども「『おじさん、ありがとう』~ショウとタクマと熱血和尚が遺したもの~」
『ザ・ノンフィクション』女たちの献身を当然として受け取る”息子“「母さん ごめん ダメ息子の涙 ~六本木キャバクラボーイ物語~」
『ザ・ノンフィクション』警察沙汰を起こす小学生の実像とは「悪ガキとひとつ屋根の下で ~夢の力を信じた10年の物語~」
『ザ・ノンフィクション』認知症の妻の老老介護、最期の日々「おかえり お母さん~その後の『ぼけますから、よろしくお願いします。』~」
『ザ・ノンフィクション』臓器を提供する、しない? 死生観に結びつく臓器移植の現状「私、生きてもいいですか ~心臓移植を待つ夫婦の1000日~ 後編