宅配寿司チェーン「銀のさら」「スシロー」、プロが選ぶサイドメニュー5選! お正月の“野菜不足”問題も解消!?
――魚介類ネタの中から、栄養素的に「おすすめの寿司ネタ」も教えてください。
川村 青魚は不足しがちな必須脂肪酸(DHAやEPA)が摂取でき、代謝をサポートするビタミンB群も補うことができます。また、鉄分が足りないと感じる方には、マグロやカツオなど赤身のネタがおすすめ。エビやイカ、タコ、カニなどは高たんぱく質低カロリーで、アミノ酸の一種であるタウリンを補うこともできます。ちなみに、タウリンはコレステロールの吸収を抑える働きがあるといわれていますよ。
また、魚介類ではないですが、納豆巻きもおすすめの寿司ネタ。納豆にはたんぱく質、食物繊維、カルシウム、鉄などいろいろな栄養素が含まれており、不足しがちな亜鉛も補えます。昨今のお寿司は多様なネタがありますし、それぞれに栄養面の特徴があるので、好きなネタばかり食べるのではなく、いろんな種類を選んでみてくださいね。
――宅配寿司チェーンの「銀のさら」や「スシロー」は、サイドメニューも充実しています。この2店舗から、おすすめサイドメニューを教えてください。
川村 スシローの「あおさと海苔の味噌汁」「あおさと海苔の赤だし」など、海藻がたっぷり入った汁物は食物繊維が多く含まれており、糖質や脂質の吸収を緩やかにしてくれます。野菜に含まれる食物繊維を、お寿司と一緒に無理なく味わうことができるでしょう。
また、茶碗蒸しも椎茸や根菜類が補えるのでおすすめ。銀のさらには「おだまき蒸し」「海鮮茶碗蒸し(ゆず)」「茶碗蒸し」と3種類もあってうれしいですね。私もお寿司を食べる時には、必ず茶碗蒸しを注文します! しかし塩分が高めなので、気になる方は、茶碗蒸しか味噌汁、どちらかを選ぶほうがいいかもしれません。
ちなみに、お寿司を食べる際には、緑茶をお供にするといいですよ。濃い玉露であれば、なおよし! 緑茶にはカテキンなどのポリフェノール類が含まれているだけでなく、ビタミンCやカリウム、マグネシウムなどのミネラルも補えます。サイドメニューや飲み物に気を使うと、お寿司がよりおいしく食べられるのではないでしょうか。
(文:佐藤真琴)
■川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」