2020年ヘア用品「ベスト・ワースト3」! 元美容師が「太鼓判」「大変優秀」とベタ褒めした商品は?
強力な洗浄成分としておなじみのラウレス硫酸Naを主成分としており、さらに炭酸のパワーで豪快に洗い上げるのが特徴の商品。しかし、洗浄力が高すぎて脂分が根こそぎ流れ落ち、地肌や髪の乾燥が生じてしまうでしょう。スッキリ感は得られるかもしれませんが、人体への負担を考えると、日常的な使用は控えたいところです。
アミノ酸系洗浄剤と保湿・補修を兼ね備えたコーティング効果、コハク酸や乳酸などの毛髪補修効果をアピールしていますが、一言でいうとこれは「洗剤」に近いシャンプー。リペア成分が配合されていても、十分に効果が発揮されず、期待通りの仕上がりにはならないでしょう。成分を見ると、商品名の「プレミアム」には全く当てはまっていないと感じますが、価格設定は少々高額。“炭酸ガス”を用いるパフォーマンスの費用がかさんだ結果かもしれません。
ガッカリ第2位:LUX「スーパーリッチシャイン ボタニカルシャイン コンディショナー トリートメント」430g/965円(税込)
ネーミングについ心を奪われてしまいそうなこの商品は、しっとり系のシリコーンが主な成分。髪のダメージ具合によっては、少量のシリコーンも必要とされますが、こちらはそのほかの素材にもしっとり系の成分が盛りだくさんで、キューティクルを分厚い膜で覆ってしまい、重たい仕上がりになることが目に見えます。使い続けると、髪の毛にベタ付きが生じてしまうかも。
メーカーの宣伝文句に「100%オーガニックのアロエベラエキス配合で、パサつく髪をコーティングし、たっぷり保湿」とありますが、成分だけを見ると、想像するようなツヤとみずみずしさが得られそうな気配はなく……。気休め程度のオーガニックエキスを垂らした、チープで粗悪な商品と言っていいでしょう。
ガッカリ第3位:モッズ・ヘア「スタイリッシュ モバイルヘアアイロン MHS-1341」/3,278円(税込)
付属のmicroUSBケーブルなどを手持ちのモバイルバッテリーやコンセントに接続するだけで、いつでもどこでもスタイリングができるという携帯ヘアアイロン。持ち運びに重宝するサイズ感には間違いないですが、髪への影響を考えると、到底おすすめはできません。その理由は、ヘアアイロンのプレートにあります。
サロンで使われるヘアアイロンのプレートはチタン製のものが多く、摩擦が少ないので髪に優しいですが、価格は高額になります。一方、市販されているヘアアイロンはほとんどセラミック製で、安価で買えるなどの利点もありますが、高温かつ短時間で最小限のダメージでスタイリングするには、やはりチタンがいいです。
この商品もプレートにはセラミックが使われており、さらに小型のためパワーが弱く、温度が上がりにくい。となると、ヘアセットのために低温のセラミックプレートを長時間押し付けることになりますが、これは髪の毛が傷むので、絶対に避けてほしい行為です。また、プレートの幅が細いので、前髪を巻くなどワンポイントでの使用しか用途がないでしょう。持ち運びができて価格も安いとなると、つい手が出そうになりますが、正直コスパは悪い。まさしく「安物買いの銭失い」な一品ですね。