滝沢秀明氏はSnow Man贔屓? 「タキニ問題」でスノスト、キンプリファン大荒れ……企業コンサルタントがジャニーズの戦略を斬る!
――SixTONESとSnow Manは、合同デビューシングルで初週ミリオンを達成するという偉業を成し遂げました。Snow Manは2ndシングル「KISSIN’MY LIPS/Stories」で初週売り上げ91.8万枚、SixTONESも2ndシングル「NAVIGATOR」で初週62.2万枚を売り上げていますが、これは“実績”といえないのでしょうか。
大関 SixTONESとSnow Manですが、「グループ名は知っているけれど、メンバーの顔と名前が一致しない」という人も多いと思います。そうなるとまだ実績は“ない”。今の時代、ミリオンを達成したからといって、誰もが知っている曲というわけでもありません。ジャニーズの“目に見える実績”とは、CDの売り上げよりも、メディア露出なのではないでしょうか。SMAP、そして嵐がトップスターの地位を築いたのは、多くのテレビ番組に出演し、冠番組を持って、メンバー一人ひとりの個性が視聴者に伝わるような露出の仕方を仕掛けてきたからだと思います。
滝沢さんにとっての実績とは、売り出すグループに対し、「嵐を継ぐのは彼らだ」という世間の“納得感”を、戦略的に作っていくこと。現状、テレビで活躍していた嵐は活動休止、TOKIOも長瀬智也さんが今年3月に脱退し、これまでの形ではなくなるわけですが、「じゃあ次のグループは?」というのが見えてこない。ファンの人にとっては、「こんなにたくさんCDを買って、一生懸命応援しているのに、いまひとつ世の中的に盛り上がっていない」という状況が、ジャニーズ事務所や滝沢さんに不満を抱く大きな要因になっている気もします。
――現在、ジャニーズ事務所は藤島ジュリー景子社長と滝沢氏の2トップ体制で、それぞれが担当グループを見ているような状況です。次なるトップグループはどこか、2人が共通認識を持っているかは定かではありません。
大関 ジャニーさんというカリスマトップの後を1人で担うのは大変なので、2人が協力して、全体的な戦略をつかむことが大事。例えば近年デビューしたグループは、SixTONES、Snow Man、そしてKing&Princeですが、事務所の2トップが各グループのポジショニングを、ファンに見える形で示していくべきでしょう。具体的には、嵐の抜けた穴をどのグループが埋めるか、TOKIOの後を継がせるグループは……という戦略をしっかり見せていく。必ずしも、前のグループを踏襲する必要はありませんが、嵐やTOKIOがメディアで築いた地位をあっさり手放すのは得策ではないと感じます。
――事務所全体の戦略として、次のトップグループをどこに見据えているかがわからないから、滝沢氏が個人の感情でお気に入りのグループを贔屓していると思われるのかもしれません。
大関 次のトップグループが見えてこないのは、事務所の意思表示が弱いからだけでなく、メディア側にSixTONES、Snow Man、King&Princeの魅力が乏しいと思われているからなのかもしれません。その原因は、しっかり究明していくべき。例えば、社内的に「キンプリを推す!」とコンセンサスが取れたら、どうやって魅力的に見せるのか、メンバー一人ひとりの個性をどう立たせていくのか、戦略を立てながらメディアに売り込んでいく。そのためには、やはりジュリーさんと滝沢さんの戦略的コミュニケーションが必要ですが、もしかしたら今は、それが不足しているのではないでしょうか。かつてのジャニーズは、ジュリーさんとSMAPの元チーフマネジャー・飯島三智氏が、各々のグループだけをマネジメントするという体制だったわけですが、今は滝沢さんと協力して戦略を練るべき時だと思います。