NEWS・加藤シゲアキ、新著『オルタネート』が「直木賞」候補入り! 快挙のウラに見えた、ジャニーズと「文春」関係の“変化”
12月18日、2020年下半期の「第164回直木三十五賞」の最終候補作品に、NEWS・加藤シゲアキの『オルタネート』(新潮社)がノミネートされたことがわかった。ジャニーズ事務所所属アイドルでは、当然初の快挙となったが、業界内で注目されているのは「直木賞主催サイドの文藝春秋社とジャニーズの関係値」(出版関係者)のようだ。
近年は著名人やタレントのエントリーや受賞が相次ぎ、発表の度に賛否が巻き起こっている「直木賞」。ここへきて、ついに“現役ジャニーズアイドル”がノミネートとなった。しかし一方で、今年だけでも近藤真彦の不倫や、山下智久とKAT-TUN・亀梨和也の未成年女性との飲酒騒動など、文藝春秋社発行の「週刊文春」の報道がきっかけとなり、芸能活動に支障をきたしたジャニーズアイドルは数しれず。
「そのため、ジャニーズにとって文藝春秋社は『絶対NG』の存在となっています。以前は宣伝などでタレントたちが同社の媒体に登場する機会もありましたが、1999年に『文春』が前社長の故・ジャニー喜多川氏による所属タレントへの“セクハラスキャンダル”を報じて裁判沙汰に発展すると、ジャニタレは、雑誌や書籍などのあらゆる発行物に一切起用されなくなりました」(出版関係者)
しかし、そもそも直木賞は、文藝春秋社創設者が設立した「日本文学振興会」が主催する「文壇界を盛り上げるための賞」であり、同会と文藝春秋社がイコールで結ばれることは有名な話だろう。
「一方で加藤は、作家デビューを果たした11年当初から『いつかは直木賞を取れるように』と、受賞についてのこだわりを表明していました。つまり、それだけ加藤本人や、ジャニーズ上層部までもが、直木賞にこだわりを見せているということでしょう」(同)
実際、加藤の新刊『オルタネート』は、「出来や売り上げが好調で、受賞も十分射程圏内といえる」(同)そうだ。今後、“事務所の壁”がどれほど影響してくるのかに注目が集まる。
「直木賞候補の著者は、『文藝春秋』や『オール讀物』の誌面に登場するのが恒例ですが、本当に加藤のインタビューが掲載されれば、公式にジャニタレが文藝春秋社の発行物に登場するのは『今世紀初』になる。とはいえ、文藝春秋社とジャニーズの因縁は相当深いもので、同社から発行された雫井脩介氏の小説『検察側の罪人』が木村拓哉主演、嵐・二宮和也出演で18年に映画化された時も、単行本の帯に彼らの写真を載せることにNGが出たほどです」(一般紙記者)
今回のエントリーだけで、長らく続いたジャニーズと文藝春秋社の闘争が“雪解け”するとは考えにくいが、現役アイドル・加藤の“直木賞候補入り”は、『オルタネート』を発行する新潮社だけでなく、出版業界全体にとっても活性化が見込める、非常に前向きなニュースともいえるだろう。果たして加藤は、自身の夢を叶えることができるのだろうか。