ママ友LINEを思わず通知オフ! 2人目出産の報告ラッシュに「仕事の都合で妊活できない」母の苦悩
都内にある認可保育園に、4歳になる息子を通わせている幸子さん(仮名)は、周りのママたちの間で2人目の妊娠が相次いでいるという。
「うちの園は、1学年20人ほどの大型園。そのため、兄弟や姉妹で通っているママたちも多いんです。満4歳児クラスに上がった頃に、周りのママたちの間で、2人目を妊娠している人たちが増えました。6人ほどのママが、同じ頃に妊娠をしたので、グループチャットは、自然と出産のお祝いや2人目の保活についての話題で持ちきりでしたね」
ママたちの間では、1人目と2人目の年の差が、2歳もしくは4歳になることを望むケースが多いという。2歳差の場合は、第1子と第2子の乳幼児期が重なるため、育児自体は大変だが、一気に乳幼児期を終わらせることができる。4歳差は、上の子が一人で問題なく歩いたり、着替えたりできるなど、手間がかからなくなるので、下の子の世話がスムーズに進むという。ちなみに、3歳差だと、卒業や入学の時期が重なるので、避けられる傾向もあるそうだ。
「周りはワーママなので、1人目の育児休暇から職場に復帰し、3年ほど働いて、また育児休暇などを利用するのも考えて、4歳差を狙って妊活をした人が多かったみたいです」
一方、幸子さんは2人目に積極的になれないという。その理由は一体何なのだろう。
「実は新型コロナウイルスの影響で、これまでの接客業からECサイトの入力業務などを行う企業に転職をしたのです。うちの会社は、入社後1年間は、育児休暇は適応除外という扱い。そのため、来年以降まで、妊活は諦めています。うまくいっても、出産できる時に上の子が6歳では、同じ保育園にきょうだいで通わせると下の子が半額になる制度も、ほとんど意味がないし、きょうだいだと優先的に保育園に入れることもなくなってしまう。2人目を持つかどうか悩んでしまうんです」
幸子さんは、4歳差で出産ができたママたちのメッセージを見たり、赤ちゃん連れで上の子を迎えに来たママ友の姿を見ると、モヤモヤとした気持ちになるという。
「赤ちゃんが生まれると、グループチャットに新生児の画像と共に『生まれました』報告が来て、そこからはみんなの『おめでとう』メッセージが続きます。私はそれを見るのがつらくて、一時期通知を切っていました。赤ちゃんは好きだし、本当は『おめでとう』と思っているのですが、自分は現実的に2人目は厳しい、それに保育園でのいろいろな恩恵が受けられないと思うと、なんとなくすっきりしないんです……」
女性にとって、働きながら育児をすることはまだまだ負担が大きいだけに、幸子さんのように、2人目の妊活になかなか踏み込めないというママも多いだろう。各家庭、それぞれの事情がある――ママ友の間で「2人目」の話題になった時、互いに思いやれることが大事なのかもしれない。