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「住みたい街ランキング」上位のカラクリが明らかに!? 「本当に住みやすい街」3つのポイントをプロが伝授

2020/12/23 17:00
中崎亜衣(ライター)

――「購入価格」の話が出ましたが、単身者の場合「賃貸」に住んでいる人も多いと思われます。櫻井さんは17年に『買って得する都心の1LDK 借りるのは「負け組」』(毎日新聞出版)を出していますが、一人暮らしでも「購入」したほうがいいのでしょうか?

櫻井 私は単身者にも、分譲マンションの購入をおすすめしています。一人暮らしだと「1LDK」という選択肢が一般的だと思いますが、将来的に賃貸に出すことが容易な点が、購入する際の最大のメリットだといえます。というのも、1LDKは比較的高い家賃でも借り手が見つかりやすいため、購入後に結婚するなどして自分が住まなくなっても、賃貸に出せば家賃収入が得られる。また、高齢者施設に入ることになった場合でも、家賃を施設の利用料に充てられるでしょう。そう考えると、1LDKは購入後、“お荷物”になる心配がありません。

 1LDKを買う時に理想的な場所は、駅から徒歩3分以内で、近所に午後11時ごろまで開いているスーパーがあるところ。もっとも、単身者向け1LDKの分譲マンションというのは、駅から近い場所に立地されていることが多いので、難しい条件ではないはずです。

――ちなみに、1LDKマンションは今、どこの街が狙い目ですか?

櫻井 「本当に住みやすい街大賞」にランクインしている街の周辺は、リーズナブルな価格帯の物件が多いです。たとえば、私が「ネクスト吉祥寺」と呼んでいる赤羽は、駅から近くて利便性が高い物件でも、価格が抑えられる傾向にあります。しかし、最近価格が上昇気味なので、購入を考えている人は、注視しておいたほうがいいかもしれません。また、東西線の南行徳駅(千葉県市川市)も、マンションがリーズナブルな価格で販売されている上に、カウンターの飲食店も多い街なので、単身者が過ごしやすくておすすめです。

 とはいえ、「住みやすい街」を決められるのは、自分しかいません。かつては「治安が悪い」と言われていたような街も、最近は整備されて、雰囲気が変わったなんてこともあります。どんな街にも良いところと悪いところがあるものなので、最終的には「自分にとって住みやすい街かどうか」を見極めてほしいと思います。

櫻井幸雄(さくらい・ゆきお)
1954年生まれ。年間200件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく、近畿圏、中部圏、福岡、札幌など全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞で連載コラムを持ち、Yahoo!個人でもコラムを連載。テレビ出演も多い。近著は『買って得する都心の1LDK 借りるのは「負け組」』(毎日新聞出版)。

中崎亜衣(ライター)

なるべく欲望のままに生きたいと思っているフリーライターです

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最終更新:2020/12/23 17:00
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