コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

ローラ、フワちゃんを「合わない」と拒絶! 彼女がもはやテレビで“好感度の高い振る舞い”をする必要がないワケ

2020/11/26 21:00
仁科友里(ライター)

 可愛くて面白いモデルという印象のあったローラだが、実はかなりの料理上手で、『めざましテレビ』(フジテレビ系)で料理コーナーを持っていたこともある。盛り付けや食器のセンスも良く、体にいいものを取り入れて作った料理をインスタグラムにアップしていた。

 そんな食に思い入れのあるローラは、今年の10月26日に、インスタで「実は環境問題の事をたくさん勉強してから、、お肉が与える環境へのダメージがものすごく大きいということをしって1年ほど前からお肉を食べる事をやめたの」と明かしている。

 日本の芸能界で環境問題に関心があると言ったり、特定の食品を食べないと公式の場で発表すると、CMなどに差しさわりがある。ひと昔前ならそう考えられただろうが、『マツコ会議』でのフワちゃんの発言通り、テレビの世界はしがみつくものではなくなっているのではないか。そもそもテレビに出たり、CMに出ることが、芸能人として成功という考え方自体が廃れてきているようにも思う。

 ローラは今年7月に、14年間所属していた事務所を6月末をもって退所したことを発表。「女性自身」7月21日号の記事によると、最近のローラはテレビの露出を減らし、自分のやりたいことに中心に動くようになってきたそうだ。それができるのも、インスタグラムのフォロワー数640万人、Youtube登録者数70.5万人(11月26日現在)と、インフルエンサーとしての地位があるからだという。だからローラは自分を曲げてまで、テレビで好感度の高いふるまいをする必要がなかったのかもしれない。

 ネットがない時代、芸能人はテレビに出て顔と名前を売ることが“お仕事”であった。テレビに出るためには、売り込んでくれる事務所に所属し、頭を下げてテレビに出してもらう。よっぽどの売れっ子でもない限り、タレントは事務所とテレビ局には頭が上がらなかっただろう。

 しかし、今はシロウトでも番組を作って発信できる時代である。YouTubeなら、いつでも好きな時に動画が見られる。テレビと比べて、時間が長すぎないのも忙しい現代人には助かるため、人気を博しているのではないだろうか。若い世代には、ほしい情報、好きな人をピンポイントで得られるので、テレビよりYouTubeのほうが便利なのだと思う。

 少し前なら、大きな事務所の人は偉そうにしているとか、お笑いはアイドルより下とか、芸歴の長い人を敬わねばいけないといった事務所別・職種別・芸歴の序列があったが、これからはYouTubeの登録者数の多さでタレントをはかる時代になるのかもしれない。ちなみにフワちゃんのYouTube登録者数は、ローラより約4.5万人多い75.1万人である。

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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X:@_nishinayuri

最終更新:2020/11/26 21:00
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