海外
最近よく目にする「文化の盗用」問題とは

キム・カーダシアン、ケイティ・ペリー、アデル……「文化の盗用」でバッシングされたセレブ9人

2020/11/20 18:10
堀川樹里(ライター)

 今年1月に45kgのダイエットに成功したと報じられ、スリムになり顔もキツめ美女に変わったと何かと話題のアデル。そんな彼女が「文化の盗用」で大バッシングされ炎上したのは、8月にインスタグラムに投稿したノッティングヒル・カーニバルを祝した写真が原因だった。

 このカーニバルは、毎年ロンドンで開催されるカリブ海周辺とアフリカのカルチャーをたたえるものなのだが、今年開催されたオンライン・カーニバルに、アデルはジャマイカ国旗のデザインのビキニ、黒人の伝統的な髪形バントゥノットに羽飾りまで身にまとった姿で参加。

 「ジャマイカの国旗を侮辱している」「文化を奪われたような気分になる」という意見が多数上がり、「痩せたからって調子に乗るな!」というやっかみの声も上がった。

ビヨンセ&コールドプレイ「インドのホーリー祭」

 16年、ビヨンセは家族ぐるみで仲の良いクリス・マーティンが所属するバンド、コールドプレイとコラボ。「ヒム・フォー・ザ・ウィークエンド」という曲をリリースしたのだが、このMVが物議を醸した。ヒンドゥー教の春祭りである「ホーリー祭」をテーマに、ムンバイのワーリ、コルカタなど、インドで撮影を行ったMVに、ビヨンセは手と腕にヘナを施し、サリーを着て、まるでボリウッドスターのようないでたちで登場。

 コールドプレイのメンバーたちも祭りのしきたりである色粉をかけてもらい、地元の人たちと春を祝うシーンもたくさん登場するのだが、「ヒンドゥー教徒でもないくせに」「他人の文化をMVに使って金もうけするなんて許せない」と非難する声が続出。ビヨンセに対しても、「黒人だからといって、他人の文化を盗用することは許せない」とバッシングされてしまった。

 若者向けのファッション誌「Teen Vogue」は、「インドで自分探しの旅をする白人が多いが、彼らが思い描くインドそのもの」と評し、インドの表面的な良い部分しか描いていないと批判。賛同する声が多く上がった。

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