カルチャー
金子恵美『許すチカラ』座談会(前編)
妊娠中に夫が不倫……妻はどうする? 金子恵美『許すチカラ』から考える、「許す・許さない」の境界線【既婚・未婚座談会】
2020/11/29 10:30
――この本を読んで、「許すチカラ」は必要だと感じましたか?
A ちょっとしたことを「許すチカラ」は、必要だと思います。でも、私は誰かにすごくムカついたり、嫌なことをされたりした時に、「絶対こいつには負けない!」と思って、「許さないチカラ」で頑張るんですよね。だから、なんでもかんでも許さなくていいと思う。
B 「許さないチカラ」が活力になることは、私もあります。個人的には、「許したい」と思っているなら、許せるように頑張ればいい。許せないし、許したいとも思っていないなら、ずっと許さずにいてもいいよね、って感覚です。そこは自分が思うようにするべきところ、というか……。
C むしろ「許したほうがいいよ」「許さないとあなたが損するよ」とか言われるほうが、私は苦痛。相手が死ぬほど後悔して、日常生活に支障が出るくらい苦しんでいるなら許してもいいかもしれないけど、他人の心の中なんて実際にはわからないし。まあ金子は、宮崎が苦しんでいることや償おうとしていることがはっきり見えたから、許す気になったんでしょうが、そういうケースばかりじゃないですし。
B 「許す・許さない」って、実は個人差がめちゃくちゃ大きいのかもしれないですね。そういう繊細な判断に対して、「許す」ことを押し付けるようなタイトルの本が出ることが、今一番許せないかも(笑)。
(後編に続く)
最終更新:2020/11/29 10:30