ぼる塾、Aマッソ、ゆりやんがファイナル進出も……『女芸人No.1決定戦THE W』に“廃止論”が叫ばれる3つの理由
笑いの女王を決定する『女芸人No.1決定戦THE W 2020』(日本テレビ系)のファイナリスト10組が、10月29日に発表された。ネットでは早くも、お笑いファンが優勝候補を予想し合っているが、一方で「この大会を開催する意味がわからない」「もうやらなくていいのでは」といった否定的な声も多数見られる。2017年にスタートし、毎年恒例となった同大会に、なぜ否定的な声が鳴り止まないのだろう。
今年は過去最高となる646組がエントリーしたという本大会。決勝戦は、12月14日に生放送で行われ、優勝者には、賞金1000万円が贈られるほか、副賞で「日テレ人気番組出場権」と、同局での「冠番組」の権利が与えられるという。今年はAマッソ、オダウエダ、スパイク、TEAM BANANA、にぼしいわし、はなしょー、ぼる塾、紅しょうが、ゆりやんレトリィバァ、吉住が選出されており、初代女王ゆりやんが2度目の優勝を果たすかなどに注目が集まっているようだ。
しかし、『THE W』は、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)や『キングオブコント』(TBS系)といったお笑い賞レースに比べ、ネット上での評判はいまいち。第1回から放送後には、毎年廃止論が噴出し、議論が交わされる状況にある。
「その理由は大きく分けて3つあります。まず一つは、単純に笑いのクオリティが低いことです。アイデアに乏しく、勢いだけでごまかしているようなネタが多いと、視聴者からも盛んに指摘されており、第1〜2回は特に『放送事故かと思うくらいすべっていた』『見ていられないレベルで場がシラけている』などと酷評されていました。また、第1〜2回決勝戦で副音声を務めたダウンタウン・松本人志が、出場者のネタが面白くないため、消去法で勝者を決めるしかないといった旨の発言をしたことも話題になりましたね」(芸能ライター)
2つ目の理由は、昨年導入された新審査システムに対する批判だ。
「ブロックの1組目と2組目が対決して勝ったほうを暫定1位とし、3組目は、暫定1位の組と得点を競う“勝ち残りノックアウト方式” が採用されました。前回の放送時は、このシステムに対し、『後半組が有利なルール』だと批判が集中。こういった大会は、やはり変に凝ったルールにせず、平等でわかりやすい採点方式で王者を決めるシステムにしたほうが、視聴者も共感しやすいのではないでしょうか」(同)
3つ目は、優勝賞金が1000万円と高額である点だという。
「これは、『M-1』や『キングオブコント』の優勝賞金と同じ額なのですが、『ネタのクオリティが低いのに、なぜ?』と、疑問を抱く視聴者が多いようです。副賞で『日テレ人気番組出場権』と同局での『冠番組』 の権利も与えられますが、これにも『やりすぎだ』という指摘が少なくありません」(同)
とはいっても、過去の女王である、ゆりやんや阿佐ヶ谷姉妹、3時のヒロインは、現在お笑い芸人として確固たる地位を築いている。今回も、新たなスターが生まれることに期待したいものだが……。