ママ友LINEグループを「通知オフ」に……「夫婦のいざこざ話」連発のママが面倒くさがられるワケ
幼稚園に4歳になる娘を通わせている彩奈さん(仮名)は、春頃から、ママ友とのグループチャットがよく回るようになったと感じていた。
「娘と同じ幼稚園の仲が良いママ友たちと、数人だけのグループを作っています。ママたちの共通点は、パパが年上なこと。普段からみんなで『年上って頼れるかと思っていたけど、意外と頼りないよね』とか、『子どもの世話を頼むとすぐ疲れたって言うんだよ(笑)』とか、夫のちょっとした愚痴を送り合っていたんです」
しかし、ママ友の中に、メッセージを送る頻度が多すぎる人がいるため、グループチャットの通知を切ってしまったそうだ。
「ママ友のMさんは、料理上手でSNSへの投稿もマメなタイプ。コロナ禍の前は『うちに食べに来てよ』と、よくママたちを食事に誘っていたのですが、今はそれもできないため退屈なようで、『おはよう』『おやすみ』のような短いあいさつから、今日あった出来事をまとめた長文メッセージまで、グループチャットに送ってくるようになりました」
ママ友の中では、積極的に夫の話をするタイプと、聞かれるまではまったくしないタイプと分かれるそうだ。玲子さんは後者だが、Mさんは前者であり、「コロナ禍になってからは、旦那さんの話がさらに増え、正直疲れると感じるようになった」という。
「Mさんの旦那さんは過去にバンドを組んでいたことがあって、女性にとてもモテたそうなんです。そのせいか以前から、Mさんは旦那さんの帰りが遅い時、SNSで旦那さんを名指しして『〇〇と一緒にいる人は、〇〇に早く帰るように言ってください』とか、『私がこんなに具合が悪いのに、〇〇は帰って来ない』とか、そういった愚痴を投稿していました。そのことには何の文句もありませんが、旦那さんがリモートワークになり、些細なことでの衝突が増えたそうで、Mさんはグループチャットにまで、『さっきSNSに書いたけれど、今、夫と喧嘩中……』『どうすればいいかな?』などとメッセージを送りだしたんです」
「Mさんは、自分のSNS投稿を、みんなも見ているという前提なんです」と彩奈さんは指摘する。
「いちいち面倒なので、SNSはチェックしていないのですが、グループチャットで反応しないと、幼稚園のお迎えなどで会った時に気まずいので、『大丈夫?』など一言だけレスするようにしています。でもなにげにこれがストレスなんですよね……」
コロナ禍で直接人に会う機会が減った今、夫婦のトラブルといった込み入った話を、ついグループチャットに送ってしまうということもあるのかもしれない。
「誰かに聞いてもらいたいという気持ちはわかるのですが、正直、夫婦のいざこざまで送ってこられても返信に困るんです。グループチャットでは、みんなMさんにレスしていますが、仲の良いママ友から『Mさんは、ちょっと面倒だよね』とメッセージが来て、このモヤモヤは私だけではないんだ……とホッとしています」
一人で夫婦間の悩みを抱え込むよりは、周りに吐き出したほうがいいのだろうが、グループチャットには終わりがないため、そのさじ加減が難しい。コロナの流行は、ママ友付き合いにも大きな影響を及ぼしたようだ。