カルチャー
ベストセラー『女帝』座談会

「オヤジ社会で頑張るオバサン」を大演出! 小池百合子、ベストセラー『女帝』に見る「ホステス脱却」の技巧

2020/10/11 20:30
サイゾーウーマン編集部

 女性は正義感が強くて欲や利権に流されない!? そんな思いを有権者は抱えているのだろうか――。7月の都知事選で圧勝した小池百合子。彼女はなぜ人気があるのか、今後もその人気は続いていくのか。百合子の生い立ちから政界での立ち回りについてを追ったノンフィクション『女帝 小池百合子』(石井妙子著/文藝春秋)にハマった女性3人、A(28歳・墨田区在住)、B(39歳・豊島区在住)、C(35歳・杉並区在住)が、なぜ百合子が気になってしまうのかを分析する。

(前編:魅せられた女たちが語る、ベストセラー『女帝』座談会

ホステス路線からオバサン路線に鞍替えした?

ミニスカ&ハイヒールを脱ぎ捨て、ハチマキ姿のオバサン路線で女性票獲得?(gettyimagesより)

C 百合子って政界に入ってからは、権力者に取り入ることで“上”にあげてもらってきたんだよね。新進党時代は、党首の小沢一郎のポスターを撮影する際に眉毛を整えてメイクしてあげたり、自民党時代に小泉純一郎が首相になると、小泉と結婚説が出るほど仲よくなったり。率先して権力者の“妻”みたいに振る舞うことにビックリしたよ。『女帝』で、「彼女の立場は、やくざの世界でいうところの『姐さん』や」という言葉がある。

B ホントにホステス業がうまいよね。面白いのは、初めて選挙に出た時は「私はミニスカートとハイヒールで戦う。タスキをしたり、ズボンや平べったい靴を履くようなダサイ格好はしない」「オバタリアンと一緒にされたくない」と、暗に土井たか子をバカにしてたのに、自分が60代半ばになってホステスができないと悟ると、緑のハチマキを巻いて急にオバサン側になって「もう女は聞き分けがいい、使い勝手がいい、なんて言わせない!」と言い出したところ。「居場所はここだ!」とみつけたんだろうね。セルフプロデュースの切り替え方もタイミングも絶妙!

C その場その場で自分の立ち位置を押し上げてくれる人を見極めて、身の振り方を考えてるよね。だから石原慎太郎に「大年増の厚化粧」と揶揄されたときに、おばさん側に回ったほうが得だと考えた。顔のアザのことも、46歳で子宮筋腫のために子宮摘出手術を受けたこともおばさんの同情を引くための道具で、「それでも頑張る百合子」を演出している感じがするんだよなぁ。

B 使えるものはなんでも使ってるね。アスベスト問題では、被害者がたこ焼き屋を経営していると知ると「そのお店なら知ってる」と答えて場をなごませたり(2005年)、築地の移転問題では「母親がエジプトで日本料理店を始めて母からファクスで頼まれて食材を買い出ししていた」「築地には私、大変お世話になってたんです」と言ったり(17年)、ちょっとした小話で関心を引いて、イメージアップをしようとする。

C ちゃんとした政策を説明するよりも、そういう親しみのあることを言ったほうが人の心をつかめるんだろうね。ヒョイヒョイとやってきて都知事までなったけれど、本書を読むと何も政策がないことがわかったよ。

A なんだか、心理学を勉強したほうが政治家になれそう……。

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