コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

華原朋美、「薬物乱用で事務所クビ」報道も……彼女は「芸能界を引退すべきではない」と思うワケ

2020/09/17 21:00
仁科友里(ライター)
二度めの契約解除となった華原朋美

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「大企業に勤めている次期社長だと言われている友達がいるんですけど」華原朋美
「週刊文春」2020年9月24日号(文藝春秋)

 タレント・華原朋美の周辺がかまびすしい。

 華原は昨年の夏に男児を出産したが、友人であるバイオリニスト・高嶋ちさ子からベビーシッターを紹介してもらったという。高嶋家の子どもたちもお世話になったという“実績”があるので信頼していたようだが、シッターが哺乳瓶でジュースを飲んでいる華原の赤ちゃんの両脚を持って、逆さづりにしていたことが発覚。驚いた華原は、シッターとの契約を打ち切り、逆さづりの動画をLINEで高嶋に送ったところ、「これのどこが虐待なの? うちもこれ大好きでいっつもやってもらってた(中略)。もしもこれを虐待と取るのだとしたら、おかしいよ」と、まるで「おかしいのは、おまえだ」と言わんばかりの返事が返ってきたという。

 華原は平常心ではいられないだろうが、高嶋とのトラブル報道の興奮が冷めやらないうちに、所属プロダクション尾木が、華原との契約解除を発表した。尾木プロの説明では、華原本人から「やめたい」と申し出があったそうだが、2020年9月24日号「週刊文春」(文藝春秋)は、実際にはクビだと報じ、その原因を「華原の精神安定剤や睡眠導入剤の乱用」だとしている。華原は最近になって、3回交通事故を起こしているが、その際も薬物の過剰摂取で酩酊状態だったと報じた。

 「文春」の直撃を受けた華原は、交通事故を起こしたことは認めていたが、薬の乱用は否定。逆に「なんでそんなに薬にこだわるんですかねぇ」とつぶやいたという。

 ここまで薬物の乱用を疑われるのは、過去のことが影響しているのではないか。華原は今から10年ほど前に、薬物の過剰摂取で救急搬送されたことがある。10年9月16日号の「女性セブン」(小学館)によると、タクシーに乗り込んだ華原が行先も告げずに眠り込んでしまったため、困った運転手が警察に華原を送り届けた。当時の華原は、本人いわく、「精神安定剤とか睡眠薬がないと生きられなくなった」状態だったが、芸能界復帰に戻りたい一心から断薬し、実際、12年に復帰を果たした。

 メンタルが極度に不安定だったり、処方箋薬であっても薬物の乱用がウワサされる芸能人は、仕事に穴をあけるリスクがあるので、制作側はあまり使いたくないというのが本音ではないだろうか。そもそも、新型コロナ肺炎の関係で、芸能界の仕事そのものが減っているだろうし、その上、華原は契約解除によって、守ってくれる存在である事務所もなくなってしまった。ネットでは「ともちゃんには幸せになってもらいたいのに、なかなかうまくいかない」と、華原の周りで起きる出来事を“厄災”とみなすコメントや、「育児に専念したら」と芸能界休業もしくは引退を進める声もあったが、私は華原の輝く場所は芸能界以外にはないと思う。

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