月曜TBSバラエティ「致命的な無策ぶり」で大爆死……『有田プレビュー』3.7%『THE違和感』4.8%『霜降りミキXIT』2.1%の苦境
TBSのバラエティに、今、大ブレーキがかかっている。その原因は月曜日のラインナップがこぞって大爆死しているからだという。果たして、その実態とは?
月曜の午後7時台は『有吉ゼミ』(日本テレビ系)、『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)、『ネブリーグ』(フジテレビ系)と人気番組が揃う激戦区。そこにTBSが殴り込みをかけたのは、くりぃむしちゅー・有田哲平による『有田プレビュールーム』だが、8月3日の視聴率は3.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。『有吉ゼミ真夏の2時間SP』は13.6%で、なんと10%も差をつけられた。
「7月のスタート時、有田はこの番組について『視聴率はまったく度外視』『ある意味“革命的”な番組』と語っていましたが、ここまで数字が落ち込むとは予想していなかったのでは。それは局側としても同じこと。これなら2月まで放送していた『有田哲平と高嶋ちさ子の人生イロイロ超会議』のほうがまだ健闘していて、最終回は6.4%でしたからね」(業界関係者)
午後8時は、4月から千鳥が司会を務めるクイズ番組『クイズ!THE違和感』をオンエア。さまざまな映像に映る芸能人の顔に、ノブの顔を合成するコーナー「ノブ違和感」がTwitterでは盛り上がりを見せているが……。
「3日の視聴率は4.8%。SNSの反応を見る限り、ティーンなど若年層からの支持は厚いようなので、『プレビュールーム』に比べれば、まだ期待の持てる番組かもしれません」(同)
月曜の悪い波はその後に続く『アイ・アム・冒険少年』『CDTV ライブ!ライブ!』、さらには深夜11時56分からの『霜降りミキXIT』にも続いているという。
『霜降りミキXIT』はその名の通り、霜降り明星、ミキ、EXITという、いわゆるお笑い第7世代の3組がワンランク上の男=“Mr.ダンディズム”になるため、VIPゲストに学んでいくというバラエティだ。
「10日の視聴率は2.1%でした。真裏の『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)が7.4%なので、これを超えるには相当な秘策が要求されるでしょう」(同)
また、一方でこんな意見も。
「この番組は、綿密な打ち合わせをしてトーク内容を濃くしようとしている印象がありますが、オンエアが台本を超越えていないのが如実にわかります。『しゃべくり007』(日本テレビ系)が支持されているのは、今まで見せてこなかったゲストの知られざる素顔が、レギュラー陣とのトークで引き出される点ですが、この『霜降りミキXIT』の1時間が終わっても、ゲストの印象が変わることがない。トークバラエティ番組は、『この人って、こんな人だったんだ!』と見方が変わるところに、本当の面白さがあるのですが……」(制作会社スタッフ)
第7世代のスキルはこれから向上していく見込みはあるだろう。しかし、その上の世代、有田や千鳥の持つ“爆発力”が、TBS番組では発揮されていない感がある。
「『有田プレビュールーム』をはじめ、個々の番組のクオリティは他局とそこまで遜色ありません。ただ、TBSがここ数年、月曜のタイムテーブルを入れ替えすぎたあまり、まったく視聴習慣がつかなくなってしまったことが爆死の理由といえます。かつてTBSの月曜は、夜7時に『関口宏の東京フレンドパークII』、夜8時は『水戸黄門』、その後は2時間サスペンスといったように、ご長寿番組がドッシリと構え、お茶の間にも視聴習慣がつきやすかった。一方、近年はドラマ枠を新設したかと思えば、いきなりバラエティ枠に入れ替えてみたりと、致命的な無策ぶりです」(前出・制作会社スタッフ)
日曜劇場『半沢直樹』をはじめ、『私の家政夫ナギサさん』『MIU404』とドラマは高水準をキープしているTBS。さらにバラエティがうまく回りだすと全体の底上げができるのだが、編成局がまず“月曜日”で失敗を重ねる限り、これ以上の浮上は難しいかもしれない。
(後藤壮亮)