『半沢直樹』視聴率22%『BG』も好調のウラで、『SUITS/スーツ2』は1ケタ台に転落……続編ドラマに明暗が分かれたワケ
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、放送が延期されていた各局の新ドラマが続々とスタートしている。大ヒット作の“続編”が目白押しとなっているが、業界関係者によれば、「コロナ禍で外出自粛ムードが浸透した影響か、ドラマは軒並み好調な出だしだった」という。
「ゴールデン帯のトップは、やはり、TBSの日曜劇場『半沢直樹』。2013年に放送された大ヒットドラマの7年ぶりの続編だけに世間の期待値も高く、当初の予定から3カ月遅れと待ちに待ったスタートだったためか、初回平均視聴率は22.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前作の初回19.4%を大幅に上回って、好スタートを切りました」(テレビプロデューサー)
今作では堺雅人演じる半沢直樹が、東京中央銀行の子会社である東京セントラル証券に出向して、さまざまな人物の思惑に立ち向かう姿が描かれる。前シリーズで半沢と敵対していた大和田暁(香川照之)も登場するほか、森山雅弘(賀来賢人)や浜村瞳(今田美桜)、伊佐山泰二(市川猿之助)といった新キャラクターにも注目が集まっている。
「続編モノが目立つ今期ですが、木村拓哉主演の『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)も、6月18日から第2章に突入。ボディーガード・島崎章(木村)や、その仲間・高梨雅也(斎藤工)たちらの活躍が見どころのドラマです。18年の第1章は初回15.7%だったのに対し、今作は初回17.0%で発進することができました。以降は若干数字を落としているものの、第2~5話まで14%台をキープしています」(テレビ局関係者)
そのほか、篠原涼子が主演を務める『ハケンの品格』(日本テレビ系)も13年ぶりの新作が放送されており、初回14.2%を記録。第2話では11.9%と急落したものの、第5話では13.1%まで持ち直し、回復傾向にある。そんな中、同じ続編モノながら雲行きが怪しい作品も……。
「18年に放送された『SUITS/スーツ』の続編となる『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)です。幸村・上杉法律事務所に勤める敏腕弁護士・甲斐正午(織田裕二)は、時には違法行為ギリギリの手段を用いてでも“勝ち”に行くというキャラクター。甲斐のアソシエイト弁護士・鈴木大貴(大輔)役のHey!Say!JUMP・中島裕翔も続投しています」(同)
4月13日に初回11.1%を記録した『SUITS/スーツ2』は、同20日の第2話で8.4%と1ケタ台に転落。その後、新型コロナの影響で撮影、放送ともに中断し、7月20日にあらためて第1&2話の合体特別編から再スタートを切った。しかし、放送休止中は前シリーズの再放送ではなく、新作映画の公開が控えている『コンフィデンスマンJP』(2018年4月期)の特別編や、嵐・大野智が主演を務めた『鍵のかかった部屋』(12年4月期)、松嶋菜々子主演『やまとなでしこ』(00年10月期)を放送したため、視聴者からは「間が空きすぎて熱が冷めた」などといった声が噴出し、視聴率も7.3%と低迷。27日に放送される第3話での巻き返しを祈るしかない。
「そのほか、ジャニーズ出演ドラマでは、6月27日からSexy Zone・中島健人とKing&Prince・平野紫耀のダブル主演作『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)が放送中。これは17年の韓国映画『ミッドナイト・ランナー』を日本版ドラマとしてリメークしたもので、警察学校で出会った頭脳派の本間快(中島)と肉体派の一ノ瀬次郎(平野)が、バディを組んで活躍する様子が描かれています。人気アイドル2人の主演作ということで期待が寄せられていましたが、初回こそ11.2%と2ケタ発進を遂げたものの、その後は失速し、直近の第4話では7.2%まで数字を下げてしまいました」(テレビ誌ライター)
ステイホームでテレビを見る機会が増えたからこそ、視聴者の番組選定もシビアになっているのかもしれない。