「ヌード以外いいとこなし」「ドラゴンボールファンに謝れ!」酷評まみれの“恐るべき駄作”7作
昨年、北アメリカで公開された映画は786本。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく減少すると予測されるが、これまで実に多くの映画が製作/公開されてきた。
映画の中には名作として語り継がれる作品もあれば、観客をがっかりさせる駄作もある。大スターが主演しても、おもしろくなければ映画評論家に酷評され、口コミであっという間に広まり、興行成績もガタ落ちに。スター側としても、駄作に主演したがためにイメージが悪くなり、その後のキャリアが低迷してしまうことも。今回はそんな、“俳優のキャリアを殺した、恐るべき駄作”を7作紹介しよう。
エリザベス・バークレー 『ショーガール』(1995)
人気学園コメディドラマ『Saved by the Bell』(89~93)で聡明なフェミニストのジェシー役を熱演し、一世を風靡したエリザベス・バークレー。定着してしまったジェシー役のイメージを変えるため、23歳になった彼女は映画『氷の微笑』(92)などのヒット作を持つ脚本家ジョー・エスターハスによる、エロティックな大人向け映画『ショーガール』(95)に出演することを決意した。
ショーダンサーを目指してラスベガスにやってきた若い女性が、厳しい現実にぶち当たり、人間関係に揉まれながらもトップダンサーとしての栄光をつかもうとする物語で、エリザベスは「ストリッパー小屋を経て、ホテルのヌードショーの看板ダンサー」へと駆け上がる主人公を熱演。ヌードシーンにも果敢に挑戦した。
しかし、この映画、NC-17指定(日本でいうところのR18)だけあって、女性のトップレスシーンが多く、セックス描写やレイプシーンもふんだんに盛り込まれた。キャラクターの破綻も目立ち、「ヌード以外、いいとこなし」と酷評されるハメに。毎年、最低の映画を表彰するゴールデンラズベリー賞(以下、ラジー賞)に13部門もノミネートされ、うち最低作品賞、最低監督賞、最低脚本賞など主要部門を含む、7部門を制覇してしまった。
公開前、「これまでのキャリアは、この役のために準備してきたようなもの」と意気込みを見せていたエリザベスは、ラジ―賞の最低主演女優賞と最低新人賞を獲得。4,500万ドル(約48億円)という高予算映画だったのに、興行成績はその半分以下だったため、「稼げない女優」と認定されてしまい、ハリウッドから干されてしまった。
その後、『CSI:マイアミ』『Lの世界』など人気テレビドラマにゲスト出演するなど、細々と女優活動を続けてきたエリザベスは最近、もともとの出世作だった『Saved by the Bell』の続編にレギュラー出演することが決定。散々叩かれた『ショーガール』もB級映画ファンからカルト的な人気を得ているため、再ブレイクが期待されている。