清原和博氏、テレビ出演で応援の声続々も……薬物タレント復帰の“あいまいすぎる基準“に疑問
石橋は、清原氏の性格を物語るこんなエピソードを披露する。「40歳の石橋が肉体改造をして、ドームでホームランを打つ」という番組の企画のためにジムで体を鍛え始めたが、偶然そこに清原氏もいた。清原氏のトレーニングは過酷で、石橋は「あの清原和博でさえ、こんなにやってんだ」と感服したという。しかも、清原氏は自分のトレーニングで疲れているはずなのに、石橋の練習に付き合ってくれたとのこと。このほかにも、清原氏は石橋の送るちょっとしたメールにも、丁寧に返信する義理堅さがあり、「この人は本当に優しい」と思ったそうだ。それだけに逮捕の一報は残念で、あれだけ野球と家族を愛していたのに、どうしてこんなことになったのかと悲しい気持ちになったという。
また、番組で清原氏は、家族についても語っていた。「週刊文春」(文藝春秋)で薬物使用疑惑が報じられ、清原氏は離婚。2人のお子さんは元夫人と暮らしているが、父子の縁は、再びつながりつつある。これまでは直接の面会ではなく、弁護士を通して、息子の写真をもらうだけの関係だったが、今年に入って、「野球をやっている次男がバッティングに悩んでいるので、指導を頼みたい」と長男から連絡が入り、父親と息子2人は再会を果たす。ちなみにこの出来事は、最愛の母が、清原氏の背番号でもある3月5日に亡くなった矢先に起こったそうで、清原氏自身、不思議な巡り合わせを感じていたのかもしれない。
野球選手として自分の名前を全国にとどろかせ、生涯年俸50億とも言われる大金を稼いだスターが、薬物で全てを失う。現役時代は「番長」とニックネームをつけられ、イカつい風貌をしていたが、内面は心優しく義理堅い。そして最愛の母の死後、息子2人と再会することができた。野球をしたことを後悔したこともあるが、息子との縁をつなぎ、生き直す気力をくれるきっかけとなったのもまた、野球だった――。
天才の栄光と挫折、義理人情、縁、母親への愛、息子との絆といった具合に、清原氏の話には、浪花節的というか、日本人の大好きなものがぎゅっと詰まっている。そのせいか、SNSでも「応援している」「球界復帰を」というエールが多く見られた。