Stray Kids「GO生」だけじゃない、TWICEやBTSなどK-POPとDrum&Bass/Jungleの注目14曲!
1980年代後半から90年代初頭にかけて、イギリスではナイトクラブや一夜限りの野外イベント文化が発展し、Beakbeat Hardcore、Darkcore、Hardcore Jungleなどの新しいジャンルがレイヴシーンに誕生します。Amen Breakはアメリカからイギリスに渡り、そうしたジャンルの楽曲に使用されるようになります。ちなみに、今まではアメリカの音楽文化を紹介することが多かったですが、今回は全てイギリスがメインの舞台です。
■Double Trouble ft. Rebel Mc – Street Tuff (89)
■Carl Cox – Let The Bass Kick (90)
Carl Coxの「Let The Bass Kick」はAmen breakを使ったBreakbeat Hardcoreの走りの一つといわれています。
91年、Hardcore Jungleの先駆けとされるLenny Dee Iceの「We Are I.E」がリリースされますが、これはReggaeのベースラインを使い、Amen Breakの速度を上げたトラックです。単純にドラムの部分を繰り返してつなげループするパターンから、サンプラー(録音機材)を使いドラムの音を刻んだり、段々とベースラインやブレイクビーツが主体で、ダークなムードやメロディーのトラックがたくさん作られるようになります。
Hardcore Jungleは、後に単に「Jungle」と呼ばれるようになります。以下2曲はJungle初期の楽曲といわれています。
■Bodysnatch – Euphony (92)
■Noise Factory – Set Me Free (92)
Reggaetonの成り立ちで、プエルトリコではやっていたReggaeがHiphopから影響を受けてできたと説明しましたが、HardoreやJungleは、ロンドンのジャマイカやカリブ海地域など旧イギリス植民地の移民2世、アフリカ系イギリス人によって生み出されたとされています。
たくさん楽曲がリリースされ、シーンでの人気も出てくるとチャートにJungleの楽曲が入るようになり、94年にリリースされた下記2曲はUK ChartのTop40に入ります。
■Shy FX & UK Apachi – Original nuttah
■M Beat feat. General Levy – Incredible
M Beatの「Incredible」のブレイクビーツはBlowflyの「Sesame Street」という楽曲のドラム(0:25~)を、速度を上げてループしています。
どちらもラップがReggaeのスタイルを強く感じさせるもので、「ラーダマスィー」と聞こえる「Lord have mercy」、「Booyaka」などのパトワ語のスラングもReggaeの楽曲に頻出するものです。パトワ語とは、ジャマイカの歴史と関係しており、スペイン・イギリスの植民地だったジャマイカに奴隷としてアフリカ大陸から連れてこられた西アフリカ・中央アフリカ地域の人々が、英語やスペイン語、自国のルーツであるアフリカ地域の言語を混ぜてできたものといわれています。成り立ちとして、支配階級のイギリス人たちに自分たちのしゃべっている言葉がわからないようにするためにという説もあります。正式名称はジャマイカ・クレオール語と言い、「パトワ」自体はフランス語で「訛り」の意味です。