ジャスティン・ビーバー、「過去の性的暴行」告発を完全否定! 「確かに彼はクソだったけど……」ネットの反応は?
6月18日、Twitterで女性ユーザーから、「17歳だった時に性的暴行された」と告発を受けた人気俳優アンセル・エルゴート。「(アンセルに)SNSでDMを送ったところ返信があって会うことになり、処女だと知りながら行為に及んだ」というショックな内容だったが、20日、アンセルはインスタグラムで「20歳の時に短期間交際していた女性で、合法であり同意を得た上で関係を持った」と性的暴行を否定。しかし、今年4月にも「15歳の時にスナップチャットでつながったアンセルから性的暴行を受けた」と告発した女性がいたことから、今回の被害を信じる人が多く、イメージダウンしてしまった。
そんな中、時を同じくして2人の女性から性的暴行を告発された、もう一人のビッグスターがジャスティン・ビーバーだ。
最初の告発は「ダニエル」と名乗る女性のTwitterアカウントより発信された。2014年3月9日にテキサス州オースティンでパフォーマンスを行ったジャスティンから、友人と共にフォーシーズンズホテルに招待され、プライベート・ルームに連れ込まれて性的暴行されたというもの。当時彼女は21歳で、ずっと秘密にしていたが、最近セラピーセッションを受けるようになり、公にする決心をしたと説明した。
間もなくしてこの投稿は削除されたが、「カディ」という女性が「私はダニエルを信じる。私もジャスティン・ビーバーから性的暴行を受けた被害者だから」とツイートし、15年5月4日にニューヨーク・ホテルでジャスティンから暴行を受けたと、その詳細を告発。以前、「#MeToo」ムーブメントが巻き起こった際にSNSで告発したが、ジャスティンのファンから嫌がらせを受けて削除したことも明かした。
このカディの投稿は今現在も削除されておらず、ネット上では「本当に起きたことなのかも」と話題に。ジャスティンもアンセルのように関係は持ったが合意の上だったと否定するのか、それともウソだと反論するのか、注目が集まっていた。
そんな中、ジャスティンが22日にTwitterで反論を開始したのだ。
ジャスティンは、「この24時間、Twitterでは僕が14年3月9日にテキサスのオースティンにあるフォーシーズンホテルで性的暴行に関わったという話が語られているみたいだけど。はっきりさせたいんだ。この話は事実ではない」と否定。
「僕はキャリアを通してさまざまな告発を受けてきている。普段ならいちいち反応はしない。でも、妻やチームと話し合い、今回の問題について率直に話すことにした」「僕は性的暴行に関しては軽く流すことがきない性分なんだ。だから、すぐにでも発言したかったけど、日々、この問題に立ち向かっているたくさんの被害者に敬意を示すために、まず事実がわかる証拠をそろえることにしたんだ」と、反論までに時間を要した理由を説明した。
そして、ダニエルのいう14年3月9日は、当時交際していた女優/歌手のセレーナ・ゴメスと一緒だったとし、「ショーの観客席にセレーナがいたという報道記事」「ショーの後、セレーナとオースティンの街を歩くところをパパラッチされた写真」「夜はセレーナのコンサートがあったヒューストンに滞在。この日セレーナや友人たちと一緒に利用した『Airbnb』の宿泊予約メール、翌10日に宿泊したウエスティンホテルの領収書」「念のためフォーシーズンズホテルにも、自分が宿泊していなかったことを確認した」といった証拠を提示し、「ダニエルの告発内容は、起こり得ないこと」と主張した。
その上で、「性的暴行の訴えは、全て深刻に捉えられるべきだと僕は思う。だからこそ、今回の告発を無視しなかったんだ。でも、この話は、事実を踏まえると不可能なこと。だから、Twitterと当局に協力してもらい、(ダニエルに対して)法的手段を取るつもりだ」と、静かに怒りを表現した。
一方で、カディの告発については反応していない。が、当日、ニューヨークでは毎年恒例のファッションの祭典「METガラ」が開催され、ジャスティンは高級ブランド「BALMAIN」のジャケットを着用して出席。米芸能サイト「E!」が当時、ジャスティンが別れたはずのセレーナの美しい姿にほれぼれしており、アフターパーティでは多くの時間を一緒に過ごしていたと報じている。
15年といえば、ジャスティンが新年を現在の妻であるヘイリーと共に過ごしたことでメディアをにぎわせた年。米エンタメサイト「ET」は、情報筋による、「METガラ終了後、ジャスティンはヘイリーと一緒にロサンゼルスに戻る飛行機に搭乗した。性的暴行があったという夜は、ニューヨークにはいなかった」という話を紹介。当日夜を過ごしていたのはセレーナだったのか、ヘイリーだったのかは定かではないが、ジャスティンがカディという女性を性的暴行することはあり得ない――と、ファンは考えているようだ。
「性的暴行の訴えは、全て深刻に捉えられるべき」という考えを明かしているジャスティンが、このままカディの告発をスルーすることはないと思われるため、現在、反論するための証拠集めをしているのではないかとみられている。
昨年9月、インスタグラムに、若かりし日の愚行を懺悔する文を投稿。そこで「女性に対して憤りと蔑みがあった」と書き、自身の女性蔑視を認めたジャスティン。その言葉通り、セレーナと交際中は浮気を繰り返し、破局時はモデルを中心にさまざまな女性と浮名を流してきた。一夜を過ごした女性に寝顔を撮影され、ネットに流出させられたこともあり、世の男性から「女に困らないモテ男」とねたまれたりもした。そんなこともあり、ネット上では、「確かにジャスティンはクソだったけど、性的暴行は考えにくい」と、虚偽告発を疑う声が多い。
全米で黒人差別への抗議活動「ブラック・ライヴズ・マター」ムーブメントが巻き起こっている今、人種差別的と受け取れる、過去の言動の一部を抜き取り、前後の文脈や時代背景を無視してSNSでバッシングし、セレブの番組や作品発表の機会を潰す「キャンセル・カルチャー」が大流行。「#MeToo」ムーブメントも再び活発化しており、セレブから「性的暴行を受けた」「ハラスメントを受けた」という告発も増えつつある。しかし、その中には虚偽のものも少なくなく、ネットが無法地帯になることへの懸念も日増しに叫ばれている。
結婚後は、憑き物が落ちたようにおとなしくなったジャスティン。彼への思いを吹っ切る曲をヒットさせたセレーナも、交際時のパパラッチ写真を「証拠」として使われ、戸惑ったのではないだろうか。ネット上では「ジャスティンだけでなく、セレーナやヘイリーも古傷をえぐられて気の毒」という声が上がっている。