『古畑任三郎』キャスト入れ替えで復活説も大コケの予感? フジテレビ「リメークドラマ」の黒歴史
1994年から2006年にかけて放送され、人気を博した田村正和主演の刑事ドラマ『古畑任三郎』(フジテレビ系)が、キャストを一新してリメークされるとのウワサを、今月10日「東京スポーツ」が報じた。記事によれば、主人公の古畑役には阿部寛とオダギリジョーの名前が挙がっているといい、脚本は同作を手がけてきた三谷幸喜氏が引き続き担当するとのこと。実現したら大きな話題を呼びそうだが、フジテレビでは過去、大ヒットドラマのリメーク作が軒並み「大コケ」してきたという黒歴史があるだけに、ネット上では不安視する声も上がっているという。
警部補の古畑が、完璧と思われていた事件のアリバイやトリックを、軽妙な話術と鋭い推理力で解明していく様をコミカルに描く同作。94年に放送開始され、96年以後の第2シーズンからは平均視聴率が常に20%台を記録するなど、国民的なヒットドラマとなった。
SNSではこのリメークを歓迎する声が多数上がる一方、キャスティングに関して「古畑は田村正和以外あり得ない」 「あれは田村正和だから成立するキャラクター」と、阿部やオダギリの起用を不安視する声も少なからず見受けられた。また古畑役に、堺雅人や大泉洋、及川光博など、別のキャストを推す声も散見された。
人気作のリメークだけあって、話題性の高さにおいては他の追随を許さないだろうが、あるテレビライターは、過去のフジテレビドラマのリメーク作を振り返りつつ、「かなりの確率で失敗するのでは」と警鐘を鳴らす。
「例えば、『GTO』や『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』といった作品が、キャストを総入れ替えしてリメークされましたが成功とは言い難い結果に終わっています。フジは、こうした出がらし企画で安易に視聴率を稼ごうとする傾向が見られますが、基本成功することはほとんどないのでは」(同)
数々の伝説を残した元ヤンキーの教師・鬼塚英吉の活躍を描く『GTO』は、1998年、反町隆史主演でドラマ化され、最高視聴率が35.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、全話平均視聴率28.5%を記録。その後、2012年と14年、EXILE・AKIRA主演で連続ドラマとしてリメークされた。
「AKIRAは、原作漫画の鬼塚にビジュアルを寄せており、かなりの力の入れようでしたが、結果として視聴率の面では前作を超えることはできず。12年放送の第1期こそ、全話平均は13.2%でしたが、14年放送の第2期は同7.2%と大爆死。反町版の鬼塚人気が根強かったのか、AKIRA演じる鬼塚は好き嫌いがはっきり分かれていた印象ですね」(同)
07年、堀北真希主演で最高視聴率21.0%、全話平均視聴率17.0%を記録した『花ざかりの君たちへ』も、11年、前田敦子主演でリメークされたが、全話平均7.1%と低空飛行に終わっている。堀北版は、小栗旬、生田斗真、水嶋ヒロ、山本裕典、岡田将生ら、現在では主役級のイケメンが顔を揃える豪華キャストであったのに対し、「前田版は中村蒼、三浦翔平、桐山漣と、キャストのネームバリューが弱かった」(同)という。
「『古畑』のリメークが実現したら、キャスト選びが本当に大変でしょうね。同作は、レギュラー陣はもちろん、毎回のゲスト出演者の豪華さでも話題になったドラマなので、田村版に見劣りするような人物をキャスティングしただけで、視聴者を落胆させてしまう。そうなると、フジの大コケリメーク作と同じ歴史をたどりかねません」(同)
まだ、公式発表はないものの、実現すれば大きな話題になることは間違いなしの『古畑任三郎』リメーク作。続報が待たれる。