「Snow Manファンのみなさま」“著作権侵害にあたります”と「アサヒカメラ」が異例メッセージの事態に
カメラ好きが高じて、歴史あるカメラ・写真雑誌「アサヒカメラ」(朝日新聞出版)での連載がスタートしたSnow Man・向井康二。先日、同誌編集部の公式Twitterが向井やSnow Manファンへ向けて「記事の転載はお控えください」などと呼びかけた。“名指し”で警告された形となった多くのファンは、この事態を重く受け止めている。
1926年創刊で、国内にて発行されている総合カメラ誌の中では「最古のカメラ雑誌」と言われている「アサヒカメラ」。2020年4月号は、向井が表紙とグラビアを飾ったが、男性アイドルの登場は94年の歴史において初めてだったとか。同号からは、カメラが趣味の向井が実戦形式で学んでいく連載「巨匠と撮る白熱レッスン」が始動。Snow Manファンは連載が決まった時点で大喜びしており、実際に向井目当てで同誌を購入している人も少なくないようだ。
そんな中、編集部は6月7日にTwitterで「アサヒカメラをご購入くださった #向井康二 さんファンのみなさま」と前置きし、「恐れ入りますが、記事の転載はお控えください。写真家や出版社の著作権のみならず、向井さんや #SnowMan のみなさまの肖像権侵害にもあたります」とツイート。これまでも、ファン同士が写真などの転載をしないよう、ネット上で呼びかけ合っているのも把握済みとした上で、「アサヒカメラ以外の雑誌でも、引き続きご配慮いただければと思います」と理解を求めた。
ほかにも「#向井康二 さんと #SnowMan ファンのみなさん、悲しい気持ちにさせてしまったことをお詫びいたします」「素敵なファンのみなさんのご購読とご協力に、重ねてお礼申し上げます」と、丁重な姿勢で投稿。
これら一連の呼びかけの直前には、誌面をTwitter上にアップしていたとみられるユーザーに向けて「記事の転載・公開はお控えください」と、メッセージを送っている。8日時点で、当該アカウントは非公開設定になっているものの、「個人的に楽しむ以外の、このような写真や記事の転載は、写真家と出版社の著作権のみならず、向井康二さんの肖像権の侵害にも当たります」と勧告しているため、投稿者は向井が写るページを載せていたのだろう。
「『アサヒカメラ』は専門誌ですし、向井の連載が始まったタイミングで、新たな読者層も取り込めたのでしょう。一方で、これを機にSNS上に誌面をアップするジャニーズファンが出現してしまいました。編集部が転載について釘を刺した後、あるフォトグラファーからは“アサヒカメラの読者が著作権法違反への認識がないこと”に対する疑問の声も上がっていましたが、それだけ同誌の歴史の中でも、異例のメッセージだったようです」(ジャニーズに詳しい記者)
一部ファンは「グループ名と個人名を出して警告するのはどうかと思う」と、向井やSnow Manのイメージ低下につながる恐れもあると懸念。しかし、良識あるファンたちは「『アサヒカメラ』にこんなツイートをさせなければならない状況が悲しい」「名指しはつらいし、康二くんが『アサヒカメラ』に謝っていると思うとさらにつらい」「転載してたファンは常識なさすぎ。そういう人たちがタレントの仕事の幅を狭めてる」「ほかの雑誌もそうだけど、これで起用してもらえなくなったら悲しい」と、深刻に捉えている。
ちなみに、「アサヒカメラ」は6月19日発売号をもって休刊が決定。向井の連載は、同じ朝日新聞出版が発行する「AERA」に移動し、継続する予定という。この決定を受け、向井ファンは「休刊のタイミングで終了もできるのに続行してもらうのだから、ルールは守りたい」と気を引き締めている。
Snow Manメンバーといえば、目黒蓮が初単独表紙を務めた男性向けファッション誌「FINEBOYS」20年6月号(日之出出版)が大きな注目を集めたばかり。発売初日にして、多数の書店で完売や品薄状態になり、書店からの追加注文が殺到したため“緊急重版”が決まったほどだ。反響を受けてか、目黒は2号連続で表紙に抜てきされているが、一方で同誌も、Twitterで「雑誌やWEB版に掲載されている写真などを、撮影やスキャン等を行って許諾なくSNSなどで公開する行為が目立っております」「最近とくに目にする機会が多く、編集部としてはかなり悩ましい事態になっております」と、訴えていた。
「目黒は18年11月号より同誌のレギュラーモデルに起用されましたが、今年1月のCDデビュー以降、人気が急上昇。“目黒フィーバー”でファン人口が増え、知識のない人々が軽率な行動をとってしまったのかもしれませんね。また、Snow Manに関しては雑誌だけでなく、別の違反行為もファンの間で問題になっています。有料制の動画配信サイト・Paraviで6月5日にレギュラー配信が始まった冠番組『それSnow Manにやらせてください』がYouTubeにアップされる例もあるほか、月額制の公式携帯サイト・Johnny’s webの連載『すの日常』のスクリーンショットを載せている場合もあるそう。見つけたファンが直接メッセージを送って削除を促すか、Twitterやインスタグラムの運営側に通報するなど、精力的に動いています」(同)
今回の“名指し警告”をきっかけに、雑誌の転載は減っていくのだろうか。