『24時間テレビ』放送強行の日テレ、“ドル箱”の魅力に抗えず!? 「ギャラ激安」なのに「全国各地から協賛金」の“旨味”
新型コロナウイルスの感染状況等を考慮し、フジテレビの『27時間テレビ』、TBSの『オールスター感謝祭』と大型特番の放送中止が発表された中、唯一“決行”を選んだ日本テレビ『24時間テレビ 愛は地球を救う』に対して、ネット上ではバッシングが殺到している。
3月時点で、同局の小杉善信社長は「必ずやるというふうに考えている」と放送する意向を示していたが、5月28日、報道各社の質問に回答した書面により、番組の放送が明らかになると、ネット上ではフジやTBSの中止を伝える記事にまで、日テレを批判するコメントが書き込まれる状況となっている。日テレとしても、批判が噴出することは十分予測できたはずだが、局関係者からすれば、『24時間テレビ』は「それでも放送したいドル箱番組」だったようだ。
チャリティーマラソンの“ヤラセ疑惑”、ノーギャラをうたいながらも“出演者へのギャラ支払い疑惑“など、ここ10年ほどは、放送前後に毎回何らかの形で炎上騒動が発生する『24時間テレビ』。日テレの発表によると、コロナ禍の状況で、今年は「内容を工夫して放送する」という。
「無観客や各コーナーのリモート収録など、さまざまな対策が必要と予想されるだけに、今年の放送は例年とまったく違ったものとなりそうです。昨年は例年会場としていた日本武道館が東京オリンピックに向けた改修工事で使用できず、初めて両国国技館で行われましたが、そもそも無観客なら会場を使う必要がないし、公道に人が集まってしまわぬよう、マラソンに関しても“中止”となってもおかしくありません」(スポーツ紙記者)
それでも、番組放送を強行する理由となると、最終的には局としての「旨味」が大きく関わってくるのだという。
「歴史ある『24時間テレビ』だけに、複数のナショナルクライアントに加えて、全国各地から協賛金が集められます。『27時間テレビ』が中止になるのとは、まったく違う次元の話なんです」(日テレ関係者)
いまだ『24時間テレビ』は、チャリティ番組であるだけに「出演者はノーギャラ」とされている。
「確かに体面上は、現在でもその姿勢を貫いています。あるプロダクションが、日テレに『出演料』名目の請求書を送ったところ、『制作協力費』もしくは『交通費』に書き換えた上で、再提出を求められたそうです」(芸能プロ関係者)
そのギャラは、相場に比べて「安い」「平均並み」と諸説あるが……。
「本番の拘束時間に加えて、他番組への番宣出演などを勘定すると、出演者にもよりますが『激安』というほかありません。TBSの『感謝祭』にしても、ドラマ出演者は番宣扱いで、基本的にノーギャラでの出演となるだけに、やはり局からすれば『おいしい番組』であることは間違いない」(同)
それでも『感謝祭』は放送中止へとかじを切った。“ドル箱”の魅力に抗えなかった日テレに批判が集中するのは、ある意味当然なのかもしれない。