【セブン-イレブン】冷凍食品とチルド食品の違いとは? 価格とダイエット面では「冷凍」が優秀なワケ
「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
「セブン-イレブン」冷凍食品VSチルド食品! “保存方法”以外の違いを探れ!
前回に引き続き、コンビニの冷凍食品を紹介していきます! 今回は、40種類の冷凍食品を展開している「セブン-イレブン」に注目。「チルド商品」との違いなど、川村先生に解説をお願いしました。
――セブン-イレブンに限らず、コンビニでは「冷凍食品」と「チルド食品」が売られています。2つの違いはなんでしょうか?
川村郁子先生(以下、川村) コンビニの“冷蔵コーナー”に置かれているチルド食品は、だいたい0度前後(5~-5度くらい)の凍らない低温で製造・保存されています。「低温管理食品」ともいい、食品の鮮度を保ちながら、冷蔵庫(10度以下)の温度で流通されています。この温度帯は、食品の凍結による組織の変化やタンパク質の変性などを抑えつつ、病原微生物の増殖も抑制できるため、広く用いられています。
一方、冷凍食品は-18度以下で製造・流通・保存する食品のこと。凍結させることで高い保存性や、食材の安定供給、コストの安定化といったメリットが挙げられます。食品ロスを削減するという意味で、賞味期限が長い冷凍食品はチルド食品より優れていると言えます。
――味や栄養価の面で違いはありますか?
川村 冷凍することにより、 一部の水溶性のビタミンなどが損失することも考えられますが、チルド食品も加熱調理時に水溶性ビタミンが損失する場合はあります。現在は冷凍技術も進歩しているため、 味や栄養価に関して、大きな違いはないかと思われます。
ちなみに、セブン-イレブンでは冷凍野菜も販売されていますが、レタスやトマトのように水分量が多く、冷凍に向かない食材はチルドのほうがおいしく食べられます。逆に、「ブロッコリー」(税別150円)「カットほうれん草」(税別100円)は冷凍に向く野菜なので、おいしさはそのままに、長期保存できることが利点。リーズナブルに有効活用することができるでしょう。
――では実際に、セブン-イレブンの「ナポリタン」だと冷凍とチルドのどちらを選んだほうがいいですか?
【冷凍】「ナポリタンスパゲッティ」(税別238円)
1人前304g/458kcal/たんぱく質15.5g/脂質13.1g/糖質66.8g/食物繊維5.2g/食塩相当量3.5g
【チルド】「昔なつかしナポリタン」(税別370円)
1人前350g/530kcal/たんぱく質:20.1g/脂質:16.9g/糖質:69.9g/食物繊維:8.8g/食塩相当量:5.3g
川村 数字だけを見ると、やや栄養価が違う部分もありますが、使われている調味料や食材、分量の差と思っていいでしょう。ですから、お好みや用途に応じて選んで問題ありません。
例えば、食塩相当量は冷凍の「ナポリタンスパゲッティ」が3.5g、「昔なつかしナポリタン」が5.3gとなっていますが、冷凍にはウインナーが使われていて、チルドにはベーコンやチーズが入っています。こうした食材の違いで、カロリーや塩分が変化しているだけだと考えられます。塩分を気にされる方の場合は、この2品から選ぶとするならば、冷凍の「ナポリタンスパゲッティ」を選ばれるといいでしょう。
――味や栄養価に大きな違いがないとなると、何を基準に「冷凍」「チルド」を選べばいいのか悩むところです。
川村 セブン-イレブンの場合、冷凍の方が価格が安く、さらに1人前の量も少なめになっています。お財布やダイエットのことを考えて、冷凍を選ぶのもいいと思います。また、冷凍はチルドのようにチーズがたっぷり乗っていたり、調味料が足されていたりせず、シンプルなメニューが多いので、アレンジしながら食事を楽しみたい方にもおすすめですね。
それこそ、冷凍野菜をチョイ足しすれば、リーズナブルで手軽にビタミンやミネラルを補えます。私も、栄養のアドバイスをする際に「忙しいときは、 コンビニの冷凍野菜を活用しましょう!」 とお伝えしているんですよ。特にセブン-イレブンの冷凍食品は個包装になっているものが多いので、「ちょっとおかずを増やしたい」「たんぱく質をプラスしたい」といった場合に、とても便利だと思います。